藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

自分で感じることの大切さ。

例えば「政治家と一般人」とか「官僚と財界人」とか。
「公務員と市民」とか。
経営者と従業員とか。

身分の格差ではないが、「立場の違い」というのはある。
そうした何か"カテゴリーの違い"でステレオタイプに「その人の立場」を分類してしまうこともよくある。
こうした「分類」が変わると、自分たちは途端に態度を一変したりする。

政治家も官僚も商売人も同じ人間だが、まるで別の生き物のように「あいつはけしからん」と批判する。

他者を否定することこそが最大の保身なのかもしれない。

そういえば、組織マネジメントの要諦は「外敵を作ることだ」という先生もいた。
くだらない、実にくだらない。

古今東西、「内部を維持するための理屈」ほどつまらないものはない。
我々は任期を全うためにはこうするべきだ、とか。

大組織ならではの理屈がそこにはある。
大企業に入る人は「そういうこと」を知っておくべきだと思う。
進路の選び方というのはそういうことだろう。

安倍1強、支持率U字回復で自信 「やってる感」醸し出す

 2017/3/6
安倍晋三首相の自民党総裁3選への道が、5日の党大会で異論が出ないままあっさり認められた。任期は最長2021年9月までで、実現すれば約9年の長期政権が可能だ。政敵が見当たらない「安倍1強」は何に支えられ、いつまで続くのか。長期政権に向けた課題を探る。

自民党大会で万歳をする安倍首相ら(5日午前、東京都港区)

 首相は党大会で「初心を忘れてはならないと心に誓っている。謙虚に、しかし力強く挑戦し続けていく」と意気込みを示した。自信を支えるのは内閣支持率だ。

 日本経済新聞世論調査では12年12月の政権発足後、13年4月の76%をピークにして15年7月に38%まで下がった。そのまま下がればこれまでの政権と同じ。だが安倍政権では15年後半から再び上昇し、今年2月でも60%台を維持している。

 全体で見ると「U」の字に近い。過去の政権と比べても発足時の水準まで戻るのは異例だ。

 「U字回復」の背景には「支持政党なし」の無党派層で高い支持率を保っていることが大きい。「U字の底」だった15年下半期の無党派層の支持率は10%台。これが16年8月以降は30〜40%台に回復し、17年1月には43%まで上がった。

■期待高める手法

 なぜ支持率が落ちきらないのか。御厨貴東大名誉教授は政権が意識的に醸し出す「やってる感」を挙げる。野党の政策でも世論が敏感に反応すれば「すぐに官僚に検討を指示する。成果はともかく、その姿勢が国民に『やってる感』を与えている」と語る。

 アベノミクスや一億総活躍、働き方改革など「途切らせずにスローガンを次々打ち出し、有権者の期待感を生んだ」とも指摘。実際の成果よりも期待を先行させる手法だと分析する。例えば「一億総活躍」を打ち出した直後の15年10月の支持率は44%と前月比で4ポイント上昇。安全保障関連法の成立で下がり始めた支持率を下支えした。

 もう一つの理由は、安倍政権と旧民主党政権とを比較した「よりマシ感」の定着だろう。「民主党ができなかったことを我々がどれだけやっているか、分かりやすく伝えたい」。首相は野党との国会論戦の前には、必ず経済指標の最新データを調べるよう指示する。

■成果問う5年目

 「名目国内総生産(GDP)を9.5%成長させた」「4年間で就業者数は170万人以上増えた」。首相は5日の党大会で政権発足前と比べた数字を挙げ、旧民主党政権を批判した。自民党も最近作った政策パンフレットでGDPなど8つの数字を明記した。

 東大大学院情報学環の前田幸男教授は「政策への評価が高まっているというより、スキャンダルなど失点の少なさと野党勢力の停滞に支えられている」と指摘する。

 「やってる感」で無党派層の関心を引き寄せてきたが、政権5年目ともなれば「アベノミクスなどのスローガンが内実を伴ったものか、有権者も気づき始める」(御厨氏)。次の総裁選に向け、一定の成果を伴う「やった感」を演出できなければ、無党派層にそっぽを向かれかねない。