藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ありがたい記事。

ネットのおかげで「単語や年表を記憶していること」の価値は地に落ちたけど。
逆にこうした知的な記事が、無料でギュッと詰まっているのを発見すると感謝。拍手したくなる。
で、その著者の本を見つけてバンバン購入しよう。
それが恩返しというものだ。
アートコンシェルジェの 山内 宏泰さんの記事より。

一般教養(リベラル・アーツ)なんてなんの役に立つんだよ!と若者が叫んでも、残念ながら文化の重みにはまだ勝てない。
まぁ今のところは。(マティスの絵を人工知能が読み込んで、結構な新作を描いたりしてるらしいですが)

アートを見る・知るを繰り返していると、歴史をきちんと踏まえ、文脈を読む力が磨かれます。
好みの作品の歴史や文脈をひもとくことで、自分が大切にする価値観って何? 
自分が位置を占めたいポジションは? 
おのずと、大局的な視野から捉え直すことができるようになります。
アートに触れると人の営みについて、大きな流れを掴めるようになるのもありがたいことです。

この一節だけでもありがたくないですか。
むしろ興味もわいてくるというものです。

あとは印象派周辺のアーティストの名前さえ押さえたら、
「アート、だいたいわかってる」
と言ってまったくさしつかえありません。
ここで知っておきたい名前を挙げるなら、
モネ
ルノワール
ゴッホ
ゴーギャン
セザンヌ
マティス
ピカソ
の計7人、といったところでしょうか。

何か自分にもできそうな気がしてきた。
全8回をぜひご覧ください。

第1回 アートを知ることは、武器を手にすること
興味はある。でもちょっと敷居が高い気がして、二の足を踏んでしまう。
そんなものごと、世にたくさんありますよね。アートは、その最たるものかもしれません。
高尚そうだし、人や作品の名前は舌を噛みそうだし。
でも実際のところは、まるで心配など要らないものです。ちょっとかじってみれば、アートの歴史なんて意外に単純だし、キーパーソンもさほど多くありません。
案ずるより産むが易し。全8回のこの連載で、西洋美術と日本美術の双方について、アウトラインをお伝えしていきます。読み終えるころには頭のなかに、アートの全体像がくっきり浮かび上がるようになること請け合いです。
すると、いいことがいろいろありますよ。アートへの苦手意識が消えるのはもちろんのこと、いまを生きるビジネスパーソンとして、新たに心強い武器を手にした気分になれます。
というのは、海の向こうでは一定以上の地位に立つ人が、
「アートなんて知らない」
とは絶対に言えない空気があります。何かしらの社会的地位を有する人物ならば、ひと通りの文化的素養を持つのは必須。音楽や文学と並び、その最たるものがアートです。
日本では、
「文学やら芸術といった方面は、とんと明るくないですが」
と表明するとむしろ誠実そうに見えたりしますが、そろそろ風向きは変わってきました。経済やビジネスの知識だけでなく、文化的素養だって当然求められるようになってきた。教養としてのアートの重要性は増すばかりです。

アートがもたらしてくれるメリット

自分をひとかどの人物に見せるツールであるに留まりません。アートはほかにも、さまざまなメリットをもたらします。
たとえば。まずは自分のアイデンティティを改めて確認することができる。
アートの価値を決めているのは、表面的なきらびやかさなどではなく、歴史と文脈です。そのアーティストは史上どんな位置づけにあるか、どんな流れの下に作品はつくられたか。そうしたことを基準に、評価や作品価格は定まります。
アートを見る・知るを繰り返していると、歴史をきちんと踏まえ、文脈を読む力が磨かれます。好みの作品の歴史や文脈をひもとくことで、自分が大切にする価値観って何? 自分が位置を占めたいポジションは? おのずと、大局的な視野から捉え直すことができるようになります。
アートに触れると人の営みについて、大きな流れを掴めるようになるのもありがたいことです。
わたしたちは学校で歴史の授業を受けましたし、歴史小説はよく読む人も多いでしょう。ただ、それらに出てくるのは主に政治史です。
受験勉強をすると為政者の移り変わりや政体の変化、各時代のリーダーの動向にはやたら詳しくなる。けれど、それぞれの時代における人の暮らしや考え方をよく表すのは、むしろ文化史のほう。アートには、人の営みや思想が凝縮して表れます。真に歴史を知るには、アートをふりかえるほうが有効なのです。
くわえてもちろん、たくさんの「美」に触れられるというのは何よりですね。美しさと出逢うのは人間の根源的な欲求にして歓びです。
人は視覚から得る刺激が圧倒的に多い生きもの。視覚に特化した最良の体験を提供しようと、古来アーティストは苦心と工夫を重ねてきました。せっかくのその果実、味わわずにおく手はありませんよ。
ビジネススキルも手に入る

ものを見る目が養える。自分なりの価値体系が築き上げられる。眼前にあるものを存分に愉しみ味わえるようになる。
アートから得られるこれらのことは、昨今、仕事の現場で求められるものと大いに重なっていますよ。
問題の発見と、独自の価値に基づく判断と、課題を前向きに遂行し抜く能力。そんなビジネススキルも、アートを身中に取り込めばおのずと手に入るわけです。
「でも、ほとんど知識ゼロだし……」
「知っていることといえば印象派ピカソ……、あと何かあった?」
という向きも、心配ありません。専門家でもないかぎりアートの知識なんて、じつは誰もがだいたいそんなところです。
実際のところ、印象派という言葉を知っているだけでもバッチリです。いいところを突いていますよ。印象派は日本でやたら人気が高いというだけではなく、アートの流れにおける最重要の画期点ですから。
あとは印象派周辺のアーティストの名前さえ押さえたら、
「アート、だいたいわかってる」
と言ってまったくさしつかえありません。
ここで知っておきたい名前を挙げるなら、
モネ
ルノワール
ゴッホ
ゴーギャン
セザンヌ
マティス
ピカソ
の計7人、といったところでしょうか。聞き覚え、なんとなくありますよね。
彼らがキーパーソンなのはなぜなのか。何を考え、どんなことを為したのか。これからこのシリーズで見ていきましょう。
<今回のまとめ>
●いまこそ生きていく武器、教養としてのアートを身につけよう
●アートを知れば、自分自身を見つめ直せるだけでなく、社会を知ることができる
印象派とその周辺のアーティストの名前さえ押さえておけば十分