藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

機械化で失われるもの。

*[ウェブ進化論]多分、根こそぎ。

例えば、食品調理と接客の仕事は80%以上が機械化でき、新技術の導入に最も影響を受けやすい職種とされる。機械工や溶接工、組立工もほぼ80%、農林業では56%強の仕事が機械に取って代わられる見通しだ。

日経の記事では、こうした地域とトランプ氏の支持エリアの関係を対比している。
対照的に、首都ワシントンDCの都市圏やカリフォルニア州サンノゼニューヨーク市ノースカロライナ州のダーラムとチャペルヒルの都市圏など、住民の教育水準が高い大都市は機械化の進行に影響されにくい。

 てな具合だ。

それはそれで一理ある。
守旧派クリントン氏が負けた理由は確かに「そんな辺り」にあるようだが。
機械化できる範囲は、その域ではないと自分は思う。
「事務」とか「作業」とか「ルーティン」とか言ったものは軒並み対象になるだろう。

 ホワイトカラーなんて、「なぜホワイトカラーと言えるのか?」と自分に問うてみれば一発だ。

「調査」「調整」「スケジューリング」「マーケティング」などとて、どこまで生き残れるか。
「コンピューターじゃ有り得ない」という部分を常に考えていないと、あっという間に波にさらわれると思う。

 産業革命しかり、こういう文明的な技術進化は、進みだしたら急激だ。

だから「ポスト機械化時代」を真面目に考えておいたら、実に助かるのではないかと思っている。
 
 
   
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Financial Times
2016年の米大統領選でドナルド・トランプ氏を支持したのは、雇用が機械化の脅威に大きくさらされている州だった。技術の進歩に最も影響を受けやすい職種に関する分析でわかった。
米有力シンクタンクブルッキングス研究所は、仕事の性質によって米国の雇用の約25%、数にして3600万人が機械化の「大きな」影響に直面しているという分析結果をまとめた。インディアナ、ケンタッキー、アイオワなど「ハートランド(中部地域)」の諸州は、製造業や農業の一部で最大の変化が生じる可能性がある。
 
米大統領選でトランプ氏を支持した州の工場では機械化で雇用に大きな影響も=AP
「機械化に最も影響を受けやすいのはハートランドやトランプ氏の牙城だ」と、ブルッキングス研究所のマーク・ムロー上級研究員は話す。機械化は米国民に「ディストピア(暗黒郷)」のような混乱を引き起こすわけではないが、影響に大きな偏りが出ることが予測されるという。
同研究所の分析で機械化の影響を受けやすいとされた州の上位半分のうち、16年大統領選でヒラリー・クリントン国務長官を支持したのは2州だけだ。
これらの州では技術の発達とともに変化がさらに進み、トランプ氏の選挙勝利の一因になったような同種の経済的不満につながる可能性がある。分析結果によると、農村部の小さな地域社会や人口25万人以下の小都市圏は特に機械化の影響を受けやすい。
既存技術によって機械化できる各職種の仕事の割合について、ブルッキングス研究所は米マッキンゼー・グローバル・インスティテュートの推計値を基準にした。
例えば、食品調理と接客の仕事は80%以上が機械化でき、新技術の導入に最も影響を受けやすい職種とされる。機械工や溶接工、組立工もほぼ80%、農林業では56%強の仕事が機械に取って代わられる見通しだ。
機械化の影響を受けやすい上位20州のうち、16年大統領選でクリントン氏を支持したのはネバダ州だけ。同州では労働者の大部分が、将来的に機械化が雇用に大きな変化をもたらしうるラスベガスの観光産業に集中している。
ブルッキングス研究所によると、ネバダ州では労働者の14.2%強が機械化の影響を受けやすい食品調理・接客の仕事に従事しているが、全米のその割合は9.2%にすぎない。この職種は若年層の比率も高く、技術革新の影響にさらされている。
製造業や運輸業などのブルーカラー労働者が多い大都市も機械化の影響を受けやすい。オハイオ州トレドやノースカロライナ州グリーンズボロなどがそうだ。
対照的に、首都ワシントンDCの都市圏やカリフォルニア州サンノゼニューヨーク市ノースカロライナ州のダーラムとチャペルヒルの都市圏など、住民の教育水準が高い大都市は機械化の進行に影響されにくい。バージニア州シャーロッツビルニューヨーク州イサカなどの小さな大学町も同様だ。
By Sam Fleming & Brooke Fox
(2019年1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/