藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

価値観を変える契機

*[次の世代に]次の世代は。
元号が令和になったけれど、いろんな問題は引続く。
「新しい時代になったこと」を契機に既存の固定観念を覆す機会になれば何よりだと思う。
日本でいう「平成の時代」は失われた30年、とも揶揄されるけれど、案外「価値観の変化を見る時代」だったのかもしれないと思う。
EUのリーダーも「我々は資本主義を信じているが、本当に全ての人のために機能する資本主義を育まなければならない」と言っている。
次の時代はまさに「資本主義そのもの」を考えることになりそうだ。
戦後70年を超えて、ようやく「成長至上主義」に新しい価値観が生まれようとしているのだと思う。
人類は結局、ここ3,000年くらいをかけて離合集散し、ついにここまで来たのだ、と思いたい。
新しい社会の運営を、混沌を乗り越えてこれから作っていくのが「人の叡智」なのだと素直に思う。
 
そんな中、古い価値観で「既得権益」にしがみつくことほど惨めなものはない。
新しい時代にどれだけ適合できるのか。
元号の到来はそんな風に考えてみてはどうだろうか。
 
 
ボルボ会長、「欧州企業は中国より域内で雇用増やす」
2019年4月28日 20:50
中国への投資の魅力が薄れ、米国が保護主義への傾斜を強めるなか、欧州を代表する企業経営者の一人が、欧州の大企業は域内の雇用とイノベーションへの投資を増やすと語った。
2018年11月、上海でのイベントで展示されたボルボの重機=ロイター
スウェーデンの商用車大手ボルボ・カーの会長で欧州産業家円卓会議(ERT)の会長も務めるカールヘンリック・スバンベリ氏は、米国や中国のモデルに対する欧州型「ステークホルダー(利害関係者)資本主義」の利点を強調し、税金や手続き上の負担は重くても持続可能性が高いと指摘した。
「東(中国)や西(米国)よりも、ここ(欧州)のほうがうまくいくと本当に思っている。米国は成長をより強く推進できなかったということではない。彼らには彼らのやり方があり、実際に成長を強く推進した。しかし格差の拡大が続けば、やがて米国は痛い目に遭うことになると思う」とフィナンシャル・タイムズ(FT)紙のインタビューで語った。
発言の背景には、株主価値を何よりも優先する資本主義モデルの持続可能性をめぐる議論の高まりがある。
スバンベリ氏は、欧州連合EU)はポピュリズム大衆迎合主義)による反動に苦しめられており、5月の「極めて重要な」欧州議会選挙でもそれが浮き彫りになるだろうとしながらも、これからの時代は社会的一体性の強いビジネスのやり方がEUのためになると語った。
 
ERTは欧州最強の経済界ロビー団体で、製造業からハイテクまで幅広い業種の代表的な多国籍企業最高経営責任者(CEO)と会長55人が参加している。参加企業の売上高は合計2兆2500億ユーロ(約282兆5000億円)超だ。
英石油大手BPの会長とスウェーデンの通信機器大手エリクソンのCEOを歴任したスバンベリ氏は、ERTの参加企業は国内市場への投資を増やすと表明した。「企業としてはグローバルな存在であっても、本国がうまくいかなければ企業もうまくいかない」からだという。
同氏はこう説明する。「我々は、欧州での雇用とイノベーションに、これまでの長い間より投資を増やす。中国が急速に技能と生産性を高めた25年の間、彼らは賃金を低く抑えたので、活動を移すことの利点が過度に大きくなっていた」
欧州の大企業は域内での研究開発投資が足りないと批判されてきた。過去10年間のEUの成長が低かった原因の一つとされる。

短い供給網を重視

スバンベリ氏は、ソフトウエアとハードウエアを一体化させる製品が増えるなかで、企業は小回りがきく短い供給網を重視するようになっているとも話した。
欧州議会選に加えEU上級ポストも交代する2019年、ERTはEUへの政策提言をまとめている。中国と米国のデジタル技術や人工知能(AI)に対抗するための産業政策のテコ入れや、世界的な規模を持つ大企業が成長できるようにする競争政策の見直しなどが含まれる。
スバンベリ氏は、もはや欧州は競争上の中国の脅威に「甘さ」をみせるわけにはいかないが、中国の台頭を(誰かが勝てば誰かが負ける)ゼロサムゲームの一部分としてとらえる米国と同調するのでもないと語った。
「中国の成長と存在は欧州全体にとってマイナスではない」
By Ben Hall & Lionel Barber