藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

擬態

*[次の世代に]ダルちゃん。
日経より。まず説明。
普通の人間から「ダルダル星人」という普通ではない存在として生を受けたダルちゃん。
小学生の頃から何とか社会になじもうと普通の人に「擬態」し、20代には派遣社員として生活を送れるようになる。

やられた。設定に。

普通ではない存在として、てなに。

 

擬態か。
擬態だ。(調べたらmimicry(英)、カモフラージュ(camouflage)はフランス語だそう)
自分たちゃ擬態してたのか、と。
ひょっとして社会人てみんなそうか?
「何とか社会になじもうと」そうしてるだけなのかぃ。
なんか自分が健気な昆虫に見えてきたよ。
普通に生きることの喜びを感じるダルちゃん。
 
だが人間関係や恋愛を通じて、他人に振り回されない自分だけの幸せを見つける。

 これは男子も掴まれますよ。

ぐいっと。

ダルダル星人も。
グダグタ星人も。
いますね、確かに。自分の中に。
時代のキーワードは"共感"だ。
 
資生堂発マンガ、女子つかむ
2019年5月23日 3:00
20代や30代の女性には「今ごろ?」と突っ込まれそうだが、「ダルちゃん」の話である。資生堂の無料季刊誌「花椿」のウェブ版で2017年から連載していた漫画で、ネットで話題に。このため小学館が2018年12月に単行本として発売し、10万部を突破したという異例の"出世"を遂げた作品だ。
悩む女性に刺さったダルちゃんと連載していた花椿
何がそんなうけたのか。豊かで選択肢の多い社会だが、それ故に悩む若い女性の気持ちをつかんだからだ。簡単に内容を説明すると、普通の人間から「ダルダル星人」という普通ではない存在として生を受けたダルちゃん。小学生の頃から何とか社会になじもうと普通の人に「擬態」し、20代には派遣社員として生活を送れるようになる。
普通に生きることの喜びを感じるダルちゃん。だが人間関係や恋愛を通じて、他人に振り回されない自分だけの幸せを見つける。連載中、読者から「これは自分だ」との声が多く届いた。50代の筆者も「擬態か。自分はダルくんだなぁ」と共感した次第で。
3カ月ごとに発行される花椿は「現代を生きる女性に、より豊かな生活のためのヒントを提供したい」が趣旨で、82年の歴史を持つ。16年に開設したウェブ版では読者を広げようと、漫画コーナーを用意。ダルちゃんは2作目として登場した。
同社の花椿編集室によると「今の20代は選択肢が多い。人生をどうしようかと悩む人が多い」と見る。結婚する・しない、仕事との両立、子供いる・いらない、出世、遊び続けたいなどなど。正解なんてあろうはずもないが、誰もが「私らしさ」を求めたい。
そこで花椿編集室は作者のはるな檸檬さんと話し合った。そこで内なる声を発信する詩を創作するナイーブな女性を主人公として設定。世の中の「ふつう」に合わせながら、戸惑い、傷つき、希望を見つけるストーリーにしたという。
ダルちゃんのヒットは様々な教訓が込められている。重要なのは企業の情報発信のあり方だ。消費者にモノを売るのではなく、価値観や共感を訴える姿勢が欠かせない。資生堂は「女性の味方になってほしい」という利用者のニーズを実感したという。
事実、発信力は高まった。ウェブ版花椿のページビューの数は4万だった。だが悩み多き女性の背中を押したダルちゃんが登場すると、一時は50万まで跳ね上がった。
何も女性だけではない。過剰な情報社会は男性も思い悩む。競争の激しいグローバル経済だが、成長や成功の一方、自分なりの「ふつう」を求める消費者も増える。その受け皿が「これがいい」より「これでいい」の無印良品の世界だ。
資生堂で取材した後、ホテルを備える銀座の無印良品へ向かった。店内は流行性より自分らしさを求める雰囲気にあふれる。ホテルのフロアに上がると棚になんと「花椿」のバックナンバーが。無印良品資生堂に要請した「銀座の故意の物語」に感激した次第で。
編集委員 中村直文)
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