藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

自動コンサル。

*[ウェブ進化論]プロセスマイニング。
データ分析サービスの独セロニス社が日本に本格参入するという。シーメンスではすでに1000億円のコスト削減ができたらしい。
何をするのかというと、「プロセスマイニング」というもので、社内システムのログを集めてデータの関係を分析し、迂回作業や重複部分を洗い出すという。何のことはない。いわゆる「コンサルタント」がやる業務分析(オペレーション系)である。
昔なら、大会議室の壁に「伝票や帳票を貼って」人手で順番を変えたり、項目を調べたりしていた作業が自動化されたわけだ。
今ほどに、ほぼすべての仕事がデジタル化されているから効果が出ようことは想像できる。
 
それにしてももう「作業レベル」「営業レベル」の仕事からは近いうちに「俗人らしさ」が締め出され、長らくビジネス界に存在した「伝説の営業マン」とか「プレゼンの達人」みたいな人はいなくなってしまうのではないだろうか。
個人の能力が最適になるようアドバイスされるのはいいことだが、どうも「改善を考える」という行為が遠のいてしまうような気がする。
「ロボが何も言わないからこれでいいや」というのは重大な思考の縮退ではないだろうか。
でも流れには抗えないことも分かっています。
 
データから無駄な業務を即座に発見 独社が日本で

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

データ分析サービスの独セロニスが日本市場に本格参入した。日本法人を設立し、国内システム開発会社と販売協業契約を結んだ。セロニスは業務の工程ごとにデータを分析して、無駄な工程を洗い出す「プロセスマイニング」サービスで成長してきた。日本でもこのサービスを広めることで、日本企業の業務効率化を後押しする考えだ。

 
日本企業の業務効率化を後押しする(独セロニスのアレキサンダー・リンケ共同最高経営責任者)
日本法人としてセロニス(東京・千代田、小林裕亨社長)を設立した。「IBC」と呼ぶプロセスマイニングツールをクラウドで提供する。
 
使い方はこうだ。利用企業の統合基幹業務システム(ERP)やデータウエアハウス(DWH)、顧客情報管理(CRM)などの各種業務システムから、業務処理の記録情報(ログ)を収集する。
 
次に集まった大量のログを分析する。どのシステムとシステムが連係して業務処理しているかを判別する。その後、業務の流れ(プロセス)を見て迂回している工程や、重複している工程を洗い出す。これにより業務プロセスの抜本的な改革につなげられるという。
 
独セロニスは2011年の設立で、ユニコーン企業(企業価値が10億ドル以上の成長企業)とされている。同社のプロセスマイニングツールは、米ウーバーテクノロジーズや独シーメンスなどで使われている。シーメンスは導入後、販売管理などで手作業していた工程を減らし、コストを約10億ドル削減したそうだ。
 
また、必要に応じて「機械学習などを使って適切な改善のアドバイスを提供する」と、独セロニス共同最高経営責任者アレキサンダー・リンケ氏はいう。
 

日本では今年から試験導入してきたが、日本企業にとって有望な業務効率化ツールとして本格販売に踏み切る。主にパートナー企業を経由して提供する。ERP大手のSAPジャパン、コンサルティングアクセンチュアアビームコンサルティングシステム開発伊藤忠テクノソリューションズなど12社と今回契約した。
 
IBCはクラウドベースなので「規模にもよるが、3~4カ月くらいで導入できる」(小林社長)という。システム価格は1千万~2千万円を想定している。「シーメンスのように会社全体で導入すれば億単位になる」(同)。初年度2億~3億円、3年後に年約15億円の売り上げを目指している。
 
プロセスマイニングは自動化やデジタル化の効果をより高められる技術として、世界で関心が高まっている。米マーケッツ&マーケッツによると、プロセスマイニングの世界市場は17年の1億2560万ドルから23年には14億2170万ドルに成長するという。
 
(企業報道部 北郷達郎)