*[ウェブ進化論]変わらぬ原則。
"損して得とれ"ということわざは、松下幸之助翁も説いていたというくらい不変の言葉らしい。
けれどそれを実践できている人は、意外と少ないのではないだろうか。
なぜなら「まず損をする」ということに抵抗を感じるからだと思う。
自分の今のなけなしのお金を、「まず損して使おう」と思えるだろうか。
普通はムリだろう。
だからこのことわざの意味があるのだ。
大金持ちになってから、少しのお金を使うことは誰にでもできるし、抵抗も少ない。
「いま」大事な自分の蓄えを「あえて損に使えるか」という厳しさを問うているのだ。
商いのことわざとしては、もう由来が分からないくらい古くから用いられているらしいから、これが「商売の要諦」らしいのは疑いがなさそうだ。
あとは、自分が直ちにこの「まず損をして」という決断をできるかどうかが成否を分けることになる。
「情けは人のためならず」とか、先人の言葉には今にも全く通じる普遍的なものが多い。
自分たちはすごい技術革新の中にいるけれど、その精神についてはそれほど進化していないのではないだろうか。
まず「自分から」というのはこれからも変わらぬ原理なのに違いない。