藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ひしめく天才の中で


日本将棋連盟サイトより>


羽生永世名人、誕生。
昨朝、一時間ばかり対局の中継を見ていて、驚いた。


めらめらと、という言葉がぴったり。
白い炎が萌えているような。
いつもの羽生さんではない、と思った。


対局中の射込まれるような視線のことを羽生睨み、というらしいがずっとそんな感じがしているようだった。


今朝友人に「羽生さん勝ったね」と知らされて友人のことのようにうれしかった。
なんだかヒーローに勝手に同調しているようで申し訳ない気分にすら。


多くの日本人が同じような感情を持っただろう。
「事を成した人物」は見ていて何とも言えぬ爽快感がある。


プロ中のプロ


それにしても偉業。

85年、プロ入り。
96年、史上初の7冠全制覇を達成。


獲得タイトル。
名人5、王将11、竜王6、棋聖6、王位12、王座16、棋王13の計69。


永世名人
永世王将
永世棋聖
永世王位
名誉王座
永世棋王の資格を持つ。


通算成績は1028勝384敗(勝率7割2分8厘)。


永世六冠史上初。


先日はかの梅田望夫氏が棋聖戦の観戦記を書いていたところだけに、よけいに羽生さんの様子が生々しく脳裏に浮かんだ。


梅田さんの記事にもあったが、今回も「羽生の銀」というほど銀が活躍し、盤面を恐ろしく粘り強く攻めていったような気がした。


羽生さんいわく、銀が駒と駒をつなぐ「糊」の役目をするのだそうだ。
(佐藤棋聖の場合は桂馬が特色だという)


梅田氏はいう

佐藤さんと羽生さんが、将棋界の頂点を極めている理由は何だろう。
2人とのプライベートな交流を通して、私はいつもそのことを考えてきた。


そしていま思うのは、「とりつかれている」と言えるほどの将棋への愛情の強さと没頭・専心、将棋の奥の深さに魅了されている度合いが、2人とも並外れているのではないか、

それが、ひしめく天才たちの中から抜きん出るということなのではないだろうか。


ひしめくライバル、とか
ひしめく挑戦者たち、とかそんなんではないのだ。


「ひしめく天才」。


ひぇぇ。
そしてそんな中でも「愛情の強さと没頭、魅了されている度合い」。


天才の中でも、そんなことが差を生むという。


どこでも王道はなく、ただ地道な一歩があるのみ。
派手な成功者ほど、その地味さが際立つ。


そんな思いを益々深くする。