選挙の桶狭間。

*[ウェブ進化論]選挙ハック。

まるで織田信長の奇襲作戦を見るようだ。


N国党の選挙ハックがすごすぎる!立花氏との対談の裏話をホリエモンが語る【NewsPicksコラボ】

落差マーケティング

落差理論ともいう。

最初にアホだと思わせておいて、急遽理路整然と戦略を語り出す。

全ては注目を集めるため。

言うは易しだが、それを実演できる人は少ない。

 

「既存政党〜マスコミ」という流れの完全に虚をついてyoutubeで情報を発信しまくる。

それに呼応した人も次々動画を上げる。

それを見た人がtwitterやLINEで呼応する。

ひょっとしてアラブの春ってこんなだったのかもしれない、などと思いつつ見ている。


立花党首の議員辞職について解説します

今月10月27日の埼玉補選はこれからの政治の分水れいになるかもしれない。

要注目だ。

自分はノンポリのつもりでしたが、また書かせていただきます。

 

 

既得権益をブッつぶす。

*[ウェブ進化論]すぐそこの革命。


立花さんに「あの発言」について聞いてみた

 エラい時代が来ている。

長らくこんな場所で「既得権益のしつこさ」みたいなことを何度も書いてきた。

けれど行動には何ら移せていない。

まっとうなビジネスを指向することくらいしか思いつかなかったのだ。

どうやら時代はやはり「周辺からの革命」になりそうな予感がする。

 

youtubeを中心に据えた最初の選挙になるだろう。

これから若い人の選挙のやり方は劇的に変わり、「もの言わぬ若者」が雪崩を打って声を上げるに違いない。

既得権益の人たちに真っ向から切り込めることがwebの最大の力のひとつなのだとようやく気づいた。

みんなで話せる時代が今年から始まりそうだ。(埼玉県・参院補欠選から始まります)

やるかやらないか

*[次の世代に]どちらで考えるか。
世の中の人は大きく二つに分かれる。
とかいうと「うるさい」「偉そうに言うな」と批判が来るがそれはともかく。
震災の復興支援についての小さな記事より。
行政の手続きが壁になって苦労したという話を聞いて、つくづく思う。
「やるのかやらないのか」をギリギリまで考えること。
「もし失敗してでもやる」というのなら、そのための方法を考える。
その失敗が許容できないのならやめる。 
事前に検討を尽くして、制約もいろいろあって、でも何とかしてやろうと考える。
頭の中が「やらないための理屈」を考えているのならそもそも、ことは進まない。
 
世の中では新しいことをしようとすると、まず協力を得られないことも多い。
リスクを考え、できない理由もいろいろ考えてから勇気を持って決断する。
何でもそんな風にさばいて行きたいものである。
 
「復興支援」かけ声の実態 
  2019年7月13日 4:30
東日本大震災の復興に向けた国の金融支援のあり方に対して怒りに震えたことがある。
富士市産業支援センター(f-Biz、エフビズ)のノウハウを震災復興に生かせないかと考え、2012年冬に仙台で出張相談会を開きました。その最中に地元の新聞記者が「被災して富士市で生活している人がいます。相談にのってくれませんか」と電話してきました。「いつでもお待ちしていますと伝えて下さい」と返事をした数日後、ご夫婦がエフビズにいらっしゃいました。

 
    堀川さん夫婦は学習塾の立ち上げについてエフビズを訪れた 
堀川文夫さんと貴子さんは福島県浪江町で学習塾を営んでいたのですが、原発事故で避難生活を余儀なくされ、縁もゆかりもない富士市で生活していました。浪江町に帰るメドが立たないので、富士市で改めて学習塾を始めようとしたところ、なかなか思うように話が進まないようでした。
中古住宅を購入して塾向けに改装しようと、生活再建ハンドブックなどを参考に復興支援に積極的な政府系を含む複数の金融機関に融資を申し入れたところ、すべて断られました。「罹災証明書がない」「現在は無職で収入がない」という理由だったそうです。
これには本当に怒りがこみ上げてきました。浪江町の自宅周辺は立ち入りが厳しく禁じられていて、罹災証明書が取れない。震災で無職になったのであって、浪江町で20年にわたる塾経営の実績があることには目もくれていません。こうして八方ふさがりになっていた時にエフビズを訪ねて来られたのでした。
落胆しているご夫婦を早く安心させたかったので、エフビズの取り組みをいち早く認めてくれた地元の富士宮信用金庫の幹部に電話で事情説明です。経営判断になるので時間がかかると思ったのですが、たった1週間で融資がおりました。本当に助かりました。
地元メディアにも塾の立ち上げに向けて奮闘しているご夫婦を紹介してもらい、短期間に生徒を集めることができました。
政府系金融機関の対応には怒りが収まらなかった。
このご夫婦だけの問題ではないと思いました。調べていけば同じような事例があるはず。そうなると支店の問題ではないと考え、中小企業庁の幹部に状況を説明しました。
「あれだけ支援、支援といいながら対応がひどすぎます」。すると、「そんな対応が行われているのですか」と大変驚き、「すぐに対処します」と言ってくれました。中小企業庁の人たちは私の怒りを真摯に受け止めてくれ、政府系金融機関へ柔軟に対応するように指示したようでした。
これをきっかけに政府系金融機関の人たちとも情報交換の機会が増え、今ではエフビズの業務にも大変役立っています。
さて、ご夫婦で始めた学習塾の経営は順調に進み、富士宮信金の返済も早期に終わりました。お力になれて本当によかったと思っています。
編集委員 田中陽)
  [日経産業新聞2019年7月12日付] 
 

いろんな信用スコア

*[ウェブ進化論]裸の自分。
日経より。
リクナビが企業に「内定者の辞退率」を販売したことが問題になっている。
約8千人の利用者のデータを同意を得ずに第三者に提供したことなどが、個人情報保護法違反にあたると判断された。 

 「リクナビ上での閲覧履歴などから」特徴を分析していたという。

同じことをGoogleが全部の履歴についてやればもっと大問題だが、多分もっと違うことが行われているだろう。
企業や会員を持つサークルなどでも「閲覧履歴」などはいろんな意味を持つだろう。
会社で「転職サイトばかり見ている人がいる」というのはよく聞く話である。
 
すでにブラックリストなどの"金融滞納者情報"は普通に運用されている。
つまりこれからは「あらゆるネット上の行動や通信内容は他者に利用されるかもしれない」という前提で話を進めないと、いくら規制しても仕切れないだろう。
もうネットの恩恵にどっぷり浸かってしまっている自分たちが、今更「記録のない時代」には戻れないだろうから。
 
むしろ、自分たちの記録が"集まってこそ役に立つ時代"なのだ(と思いたい)。
まだまだこうした分析は進むに違いないから。
むしろ、「自分がどんな特性を持っているヤツなのか」をネットの向こう側から教えてもらうくらいのつもりでいた方がいいのではないだろうか。
 
案外知らないことが発見できて怖いような気もしますが。

リクナビ問題、個人情報保護委が初の是正勧告

 

リクナビは就活生の「辞退率予測」を企業に有償で提供していた

リクナビは就活生の「辞退率予測」を企業に有償で提供していた
就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリア(東京・千代田)が就活生の同意を得ずに「内定辞退率」の予測を企業に販売していた問題を巡り、政府の個人情報保護委員会は26日、同社に是正を求める勧告を出したと発表した。同社にはずさんな情報の取り扱いを防ぎ、修正する体制がなかったと判断。企業に対し情報利用の適切な体制整備を求めた。
勧告は26日付で、個人情報保護委が勧告を出すのは初めて。個人情報の取り扱い方法を改善するため、組織の見直しと再発防止策について9月30日までの報告を求めた。同日記者会見した同委の松本秀一参事官は「就職活動に関わる情報は学生の人生を左右しうるため、取り扱う企業の責任は重い。同社は権利保護の認識が甘かった」と話した。
問題視されたのはリクルートキャリアが展開する「リクナビDMPフォロー」と呼ぶサービス。学生のリクナビ上での閲覧記録などのデータを解析して「内定辞退率」を算出し、企業に提供していた。約8千人の利用者のデータを同意を得ずに第三者に提供したことなどが、個人情報保護法違反にあたると判断された。
個人情報保護委は、同意を得ずに顧客企業に個人情報を販売したことに加えて、委員会から7月に指摘を受けるまで状況を放置していた管理体制の不備を問題視した。さらに、8千人以外に対してもリクナビによる利用目的などの説明が不足していたとして「指導」の対象とした。
個人情報保護委は個人情報保護法を所管する独立機関で、2016年1月に設置された。個人情報保護法に違反する不適切な事例を監視している。リクナビの個人情報の取り扱いを巡っては、立ち入り検査や聞き取り調査を通じて是正を求める検討を進めていた。
 

現場の問題に近づけるか

*[ウェブ進化論]ミクロの目こそが。
日経産業より丸紅の記事。
もはや(少なくとも日本の)大手企業ではイノベーションは起きないのではないかとさえ思う。
本部長の大本晶之氏は「社会課題に直結したテーマでは爆発的なイノベーションが起きている。新たな時間軸でそんな事業をつくる」と狙いを話す。 

 「社会課題に気づく」とか「その課題に向かう」ということが大手企業でできるのかどうか。

"そこ"こそは「細かい蟻さん」にこそアドバンテージがある。
高級官僚や政治家が「本当の課題」に出会えないのと似ている。
常に問題は現場にあり、その現場の声を「大きく集めて」課題が見えてくるのだ。
丸紅も従来の商社では構築できなかったビジネスモデルの創出に全社一丸で臨む必要がある。

 大手企業が本当のイノベーションに斬り込むのなら、現場に乗り込む発想が不可欠だろう。

そして今の若者は大手企業のエリート感よりも、そうした現場に興味を持つ人が多い。
興味を持つことがなければ「しばらく待とう」という彼らの態度はあながち間違ってはいないだろう。
就職してから「無理に自分たちの居場所を探す」ということを今の若者はしなくなっている。
 
丸紅 新ビジネス育つ土壌醸成 若手・組織の刺激に
 
2019年8月25日 4:30
 

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

丸紅が新しい商社のビジネスモデルを模索している。デジタル化などの事業環境の変化をにらみ、恒常的に新事業を生むしかけ作りに挑んでいる。
 
コンペから「スタートアップ支援」誕生
 
「友人のベンチャー企業の社長から『バックオフィスが悩み』と聞いた。自分の力が生かせるのではと思った」。丸紅の秘書業務の担当だった渡部麻里奈さん(28)は2018年度に丸紅が初めて開催した事業案コンテストに、同期入社で貿易事務担当の前田美翔さん(28)と組み応募した。
 
2人は一般職として丸紅に入社し、海外で活躍するような総合職の営業社員の後方支援が主な業務だ。渡部さんは「一般職は閑散期と繁忙期がはっきりしている。忙しくない時には、丸紅の外で役に立てるのではないか」と感じていた。

 
160件応募のあった事業案コンテストで、一般職女性の2人組みが勝ち抜いた(東京都中央区、ウィーワーク・ギンザシックス店の事務所内)
2人が提案した事業プラン名は「猫の手ガーデン」。猫の手を借りたいほど忙しいスタートアップ企業を、時間に余裕のある丸紅の計800人の一般職社員が事務支援するというコンセプトだ。同社としても時代の先端に挑戦する起業家とのつながりが深まれば、事業モデルの進化につながる可能性がある。
 
渡部さんらが活用したのは、丸紅が18年度から始めた業務の15%を新事業創出に充てられる「15%ルール」だ。18年10月から本業の合間にスタートアップ企業20社を訪ねてニーズを調べた。例えば、公的な助成金を取得するための書類作りといった作業も「データをまとめるのが得意」と話す前田さんが丸紅流の書類整理術を披露したところ、高評価を得た。
 
160件の応募が集まるなか、19年1月の事業案コンテストで「事業化挑戦チケット」を勝ち取った。4月からは次世代事業開発本部に転籍。現在は丸紅が間借りするシェアオフィスのウィーワークのギンザシックス店(東京・中央)で、今秋まで事業の具体化に向けた検討を進める。
 
丸紅は21年度の3年間で1兆2千億円の投資を計画する。このうち2千億円を現在取り組んでいない空白領域に投じる。
 
その新事業開発を主導するのがコンテストなどを所管し、19年4月に発足した次世代事業開発本部だ。若手を中心に国内外から自他薦で集まった100人規模のエース級が集まる。
 
柿木真澄社長は「10人や20人のインキュベーション組織では中途半端。やるからには本部という形式とした。ある程度の予算もつけた」と強調する。本部長の大本晶之氏は「社会課題に直結したテーマでは爆発的なイノベーションが起きている。新たな時間軸でそんな事業をつくる」と狙いを話す。
 
同本部傘下には5つの組織があり、それぞれの名称が方向性を示す。「アジア事業部」は東南アジアなどの中間層の取り込みを狙い、「次世代社会基盤事業部」は新都市開発などに取り組む。「ヘルスケア・メディカル事業部」は6月に同本部での第1号事業として、ロシアのハバロフスクに予防医療の健診センターの新設を決めた。
 
「新事業開発部」では、6月に新設したコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を所管。米シリコンバレーエストニアの駐在員が目利き役となってCVCを通じて外部技術を取り込む。「デジタル・イノベーション室」では15%ルールや事業案コンテストで社内の変革を促していく。
 
立ち上げから数カ月。案件が相次ぎ出てきており「4~6月期には100件ほど事業案が積み上がった」(大本氏)。
 

裁量が大きい事業に挑みやすい次世代事業の開発は、商社にとって重要な財産である人材の育成にもつながる。人材サービス大手のエン・ジャパンによると、5大商社の社員による転職サイトへの19年4~6月の登録数は前年同期比で8割増となっている。
 
「若いうちからやりがいを求めてスタートアップ企業に流れる商社人材が多い」(エン・ジャパン)という。一方で、大本氏は「他商社と比べ、若い人の意見を吸いあげるという部分では丸紅が一番整ってきたのではないか」と自負する。
 
丸紅では転職する社員が増える一方、中途採用や出戻りも多い。大本氏は「私も『出戻り』だが、次世代事業開発本部は4人に1人は外からの人材だ」と話す。人工知能(AI)開発を担うデータサイエンティストの採用を強化し、市況品目の分析効率化などを試みている。
 
有望な投資先の発掘が課題
 
丸紅は10年先の成長を目指し、従来の3カ年の中期計画内の利益貢献にとらわれない経営戦略の実行段階に入った。ただ課題は多い。
 
丸紅は13年に米ガビロンを2700億円で買収後、財務体質が悪化した。前の中計の16~18年度は投資を絞った。19年度に再び投資に動くが、国内証券アナリストは「新中計から投資意欲は伝わるが、事業環境が不透明ななか、投資先はなかなか見つからないのではないか」と指摘する。
 
実際に丸紅のある幹部も「(大型投資による財務体質の悪化で)いつか来た道となることだけは避けたい」と話す。19年4~6月期には目立った投資には踏み切れていない。今後、投資基準を満たした有望な投資先の発掘が課題となる。
 
社員に新事業創出や横連携を促し、組織を変えるのも簡単ではない。内部では「この前まで『縦化』と言っていたが、間違っていたのか」との声も出ている。従来は縦割り組織での深掘りで電力や食料、輸送機といった営業本部が利益を稼ぐ体制を作ってきた。
 
人事評価も現状では不明瞭だ。将来、稼げるかわからない事業に当たる社員と、現業で稼ぐ社員の報酬に公平な仕組みが作れなければ、組織が内部崩壊しかねない。柿木社長は「挑戦を定性的に評価する仕組みを作成している」と話す。
 
商社を脅かすプラットフォーマーは、従来の企業と全く異なるスピード感で新領域に攻め込んでくる。丸紅も従来の商社では構築できなかったビジネスモデルの創出に全社一丸で臨む必要がある。
 
(企業報道部 大平祐嗣)
 
日経産業新聞 2019年8月9日付]

トランプの問題提起

*[ウェブ進化論]関税で国を考えさせる。
日経より。
米中貿易戦争などと言われているが、今の時代にこのアナクロな争いの意味はなんだろうか。
USTRによると、今回発表した対抗措置は年間約5500億ドルにのぼる中国からの全輸入品への追加関税をそれぞれ5%上積みする形となる。
日経の記事はひと月以上前のものだが、さて10月以降の経済はどうなっているだろう。
現代のような「適地調達、適地生産」が根付いている時代に国という単位はどれほどの意味を持つだろうか。
特に製造業においては
 
米国が中国に関税をかければ、米国民が買うi-Phoneの値段が上がることになる。
こうした関税が、果たして本当に「自国の産業を守ること」になるのかどうかを、有権者が判断することになるだろう。
 
「農業を守るために関税をあげる」のは一見、自国の産業の保護に聞こえるが、その農産物を使って生産する企業は衰退したりする。
今やいろんな産業で「自国だけの保護」を考えるのは難しいのではないだろうか。
アメリカの今回のこうした試みが、近々「そもそも関税とは何か」とか「貿易とか自国の保護とは何か」という根本的な議論に発展するのではないだろうか。
馬鹿馬鹿しく見える「国対国」の権益の争いが、「国という集まりの価値」についていよいよ考える契機になるのだとすれば意味がある。
今の貿易戦争は、ただの啀み合いではないことを願うばかりである。

発動済み対中関税、10月に30%に上げ トランプ氏表明

 

トランプ氏は中国の報復関税に強い怒りを表した=ロイター

トランプ氏は中国の報復関税に強い怒りを表した=ロイター
【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は23日、2500億ドル(約26兆円)分の中国製品に課している制裁関税を10月1日に現在の25%から30%に引き上げると発表した。さらにほぼすべての中国製品に制裁対象を広げる「第4弾」については9月1日に15%を課すと表明した。従来は10%の予定だった。中国の報復関税への対抗措置で、世界経済の重荷となる関税合戦が止まらない。
まず2018年7~9月に課した計2500億ドル分への制裁関税「第1~3弾」の税率を30%に上げる。米通商代表部(USTR)によると、産業界から意見を募った上で正式に決める。産業機械や電子部品など企業向け製品のほか、家具や家電など消費財も一部含んでおり、関税引き上げでコスト増や値上がりが進む可能性がある。

対中関税の引き上げを表明したトランプ米大統領の投稿(ツイッターの画面)

対中関税の引き上げを表明したトランプ米大統領の投稿(ツイッターの画面)
残りの第4弾は当初10%で発動する構えだったが15%に見直す。9月1日に腕時計型端末「スマートウオッチ」や半導体モリーなど約1100億ドル分の中国製品に課す予定だ。スマートフォンやノートパソコン、玩具など中国への輸入依存度が高い約1600億ドル分も、12月15日に15%で発動すれば米個人消費や企業収益への打撃は一段と大きくなる。
USTRによると、今回発表した対抗措置は年間約5500億ドルにのぼる中国からの全輸入品への追加関税をそれぞれ5%上積みする形となる。
中国政府は23日、米国の制裁第4弾に対し、原油や農産物など約750億ドル分の米国製品に5~10%の報復関税をかけると発表した。トランプ氏はすぐさま対抗措置を講じる構えをみせていた。
これまで中国の習近平(シー・ジンピン)指導部は米国の関税に同規模の報復で応じてきており、23日に発表した報復関税をさらに拡大する可能性もある。報復が報復を呼ぶ関税合戦の悪循環が止まらず、世界経済への減速懸念がさらに広がりそうだ。
米中両政府は6月末の首脳会談で貿易交渉の再開で合意したが、7月末に上海で開いた閣僚級の貿易協議で目ぼしい進展がなく、8月以降に再び対立が激しくなった。9月上旬にワシントンで開く予定の協議も、実施されるかは不透明だ。
トランプ氏は23日、対抗措置の発表に先立ち、ツイッターで中国が米国への報復関税を発表したことに関連し「偉大な米国企業に対し、米国内への生産移管も含め、中国の代替先をすぐに探し始めるよう命じる」とツイッターで述べ、中国からの撤退を呼びかけた。米国の物流会社には、中毒性の高い医療用鎮痛剤「フェンタニル」の輸入を止めるよう要求した。
米中の対立は通貨やハイテク、安全保障など幅広い領域に広がっている。トランプ政権は5日、米国の制裁の影響を和らげるために人民元安に誘導して輸出を下支えしているとして中国を「為替操作国」に指定した。19日には中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への禁輸措置も強化した。20年の米大統領選への思惑も絡み、トランプ氏に政権や議会を加えた米国の対中姿勢は一段と強硬に傾いており、世界経済の大きなリスクである米中対立の解消が見えにくくなっている。
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振れ幅の中で(2)

*[政治] 究極の形。
FTより。
独裁主義的な考え方のほうが時代遅れになっているのではないか。

 自由主義反自由主義か。

というか古今東西、政治ほど揺れ動いて型の決まらないものも珍しいのではないか。
議院内閣制とか、二大政党制とか連邦制とかいうけれど「これだ」というのは特に大国ではお目にかからない。
アイスランドとかスロベニアとかヨーロッパの小国では成功しているモデルがあるようだが、どうも一定の人口規模以上では統治は安定しないのかもしれない。
自由主義反自由主義か」は二分できる問題ではないと思うが、独裁主義で国民をまとめ切るのも無理そうだ。
EUもいつまでもゴタゴタしているし、ひょっとして世界は「数十万人くらいの国」に細分化しないとまとまらないのじゃないかとも思う。
 
世界中が富めば争いは無くなる、という人もいるが、特に独裁者でそういう考えの人は見当たらない。
企業でも統治のスタイルは百人百様と言われるが、自分には「小さな規模で志を共有する」というスタイル意外に思いつかない。
方針や行動がまずいのではなく、統治規模に問題があるような気がしてならないがどうだろうか。
そういう意味で、未来は小さな政府、小さな行政ではないだろうか。
 
 
[FT]反自由主義こそ時代遅れ
 
2019年8月16日 2:00
 

Financial Times

ロシアのプーチン大統領は、「自由主義的な考え方は時代遅れになった」と言う(編集注、6月下旬、プーチン氏がFTの単独インタビューの中で、こう発言し注目を集めた)。確かにそうかもしれない。しかし、最近モスクワと香港の両都市を訪れたところ、反自由主義もまた、それほどうまく機能しているようにはみえなかった。

 
イラスト James Ferguson/Financial Times
ロシアと中国は共に西側の自由主義に対し地政学的、イデオロギー的な面から異を唱える代表的存在だ。だが両国とも「自国政府は安定しており、効率的で、国民の支持がある」との主張を覆すような抗議デモに直面している。抗議活動への両国政府の反応も似ており、モスクワや香港のデモは海外の敵対勢力らが仕組んだものだ、という自分たちに都合のいい妄想的解釈を展開している。
 

香港、モスクワのデモには共通点が多い

モスクワと香港で起きている事態には大きな違いがある。まずは抗議活動の規模だ。香港のデモの中で最も規模の大きかったデモには約200万人が参加した。一方、モスクワの10日の週末に起きたデモは過去最大規模だったが、参加者は約5万人だ。また、ロシア警察は香港よりはるかに早い段階で暴力的な対応を取り、デモ参加者の大量逮捕に踏み切っている。加えて、モスクワはロシアの首都であり、国家権力の中枢だが、香港は中国の一部とはいえ異なる制度の下に統治されている別の存在だという意識がある。
 
こうした違いはあるが、筆者は香港を離れて1週間後にモスクワを訪れ、両都市の市民デモにあまりに共通性があることに衝撃を受けた。まず、どちらも抗議デモに参加する者たちの士気が極めて高い。8日にロシアの反体制派の弁護士、リュボフ・ソボル氏(31歳)に話を聞いた。同氏はモスクワ市議会選挙への立候補が認められなかったことに抗議して、ハンガーストライキを始めて4週目に入っていた。そのため今や歩くことも困難な状態だが、当局はそれでも彼女をデモに参加させないよう10日に逮捕した。
 
ソボル氏は8日、7月下旬や8月上旬のデモで多くの逮捕者が出たにもかかわらず、10日の週末のデモは過去最大規模になり、モスクワ以外の都市にも広がるだろうと予想した。実際、その通りになった。彼女は「モスクワは変わった。ロシアも変わった。今や国民は自分たちを代表するような政治家を求めている」と考えている。
 

今や広範な要求へと姿を変えた抗議デモ

モスクワのデモに参加した勇気ある人々は、香港で会った学生や若い社会人たちを思い出させた。彼らは逮捕され、収監されれば自分の将来が閉ざされる危険があると知りながら、デモがあるたび参加し続けている。
 
いずれの抗議デモにも若者の多さが目立つ。モスクワで長年自由主義を求めて闘っている人物がこう説明してくれた。「何年も反プーチンデモには欠かさず加わり、参加者のほぼ全員を知っているが、今回参加してきた若者たちには会ったことがない」。香港の世論調査によると、中国政府に最も反感を抱いているのは若者だ。
 
モスクワでも香港でも抗議運動に単一の指導者はいない。デモ参加者はインターネットを介して広まるため、抑え込むのは難しい。香港のデモ参加者たちは、伝説の武道家ブルース・リーの言葉「水(のように柔軟)であれ」をスローガンに掲げている。この言葉を胸に、固定的で予測可能な戦術は採らないようにしている。モスクワでも、最も有名な反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏周辺の活動家がほぼ全員逮捕されているにもかかわらず、抗議デモが収まる気配はない。
 
デモ参加者たちが、みせかけだけの民主主義に対し怒っている点もモスクワと香港は極めて似ている。モスクワのデモは、9月の市議会選挙に無所属で出馬しようとした者全員の立候補を当局が認めなかったことが引き金となった。香港市民の多くは、転換点は2016年、香港立法会(議会)の選挙で当選した政治家の一部が、中国に忠誠を誓う宣誓をしなかったとして議員資格を無効にされた時だったと考えている。
 
香港でもモスクワでも、抗議デモが1つの不満に基づくものから広範な運動に展開していった様子が見て取れる。香港では、最初のきっかけは犯罪容疑者を中国本土に引き渡せるようにする条例改正案が提出されたことだった。だが改正案が棚上げされた後もデモは続き、参加者は今や完全な民主的選挙を求めている。ロシアでも、モスクワ市議選を巡る議論はもっと大きな問題を浮き彫りにした、とソボル氏は指摘する。「プーチン氏が率いる体制の下ではロシア社会がいい方向に変わることは絶対にないと社会が気づいた」
 

高まりつつあるデモ鎮圧のリスク

両国政府はデモを抑えつけるか、譲歩するかに直面している点でも似ている。いずれの道も裏目に出る可能性がある。ロシアでは6月、汚職を追及していたことから容疑をでっち上げられ逮捕されたイワン・ゴルノフ記者の釈放に自由主義を求める活動家らが成功したことでデモが勢いづいた。香港では行政府が逃亡犯条例改正を棚上げすると譲歩したことが、デモを力づけた可能性がある。
 
しかし、反対に抑圧を強める道は、不公正感をかき立てる。そもそも国民が最初にデモを始めたのは、そうした不公正感への不満からだ。モスクワでも香港でも、デモ参加者らは、これまでの抗議デモで逮捕された者たちの釈放を要求として大きく掲げるようになっている。
 
どちらの都市でも、街頭デモはこれが初めてではないという経験が、政府と抗議デモ双方の戦術に影響を与えている。香港は14年に雨傘運動を経験し、モスクワでは12年に大規模な反プーチンデモが起きた。
 
これら過去の運動は結局、自然消滅していった。そのことがロシア政府や中国政府にしばらく様子を見ようと時間稼ぎをさせているのかもしれない。だがデモが長引くにつれ、力にものをいわせて鎮圧する危険性は明らかに高まっている。
 
何が起きようとも、モスクワでも香港でもこうした民主化を求める抗議デモが繰り返し起きるのをみると、プーチン氏が嘲笑する自由主義とは、何度も再発する熱病のようなものに思える。そうした熱は警察の力という"治療"で一時的に抑えることはできるかもしれないが、必ず再発する。
 
独裁主義的な考え方のほうが時代遅れになっているのではないか。
 
By Gideon Rachman
 
(2019年8月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/
 
(c) The Financial Times Limited 2019. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
 
 

振れ幅の中で

*[ウェブ進化論]波は永遠に。
日経より。
ITは集中と分散の繰り返しだ。
1980年代までは集中処理のメインフレーム(汎用機)が中心だったが、パソコンが伸長。
そしてクラウドへと競争軸は振り子のように揺れ動いた。
最初は「小さなマイコン電卓と、ビルのような計算機」からだった。
その後どちらもがまだ進化を続けているから、これからも「技術トレンド」は触れ続けるに違いない。
スマホクラウド」の次が噂されているが、それは多分「その中間的なやつ」になるだろう。
"決定的に構造の違うコンピュータ"が出現するまでは、今みたいな行ったり来たりをこれからも繰り返す。
「扱うデータの量が増え、処理能力もまた増える。」
さて自分たちが生きている自然界の、いったいどこまでが計算可能になるのだろうか。
ほぼ全てが計算できる世界になったら、太陽がなくなっても人は生きていけるのだろうか。
科学はそんな夢を見せてくれる。
とりあえずは「次の波」に備えなければならないですけど。
 
 
新興勢「端」に懸ける 好調クラウドに限界説
 
2019年8月18日 18:00
 
ネットを通じてIT(情報技術)サービスを必要なときに必要なだけ使うクラウドコンピューティング。新たなコンピューターの使い方を誰が初めて「雲」に例えたのかについては諸説あるが、米グーグルのエリック・シュミット前会長は候補者のひとりだ。
 
2006年8月、米シリコンバレーで開いた会議でクラウドの可能性に言及し、同月には米アマゾン・ドット・コムクラウドの主力サービスを始めた。それから13年。両社はこの分野で「巨人」となり、規制強化論も各国で浮上する。
 
そんななか、クラウドの次に注目する新興企業や研究者が増えてきた。「世界でプライバシーへの意識が高まり、クラウドに利用者のデータを集中させないことが重要になっている」。ブラウザーを開発している米ブレイブのブレンダン・アイク最高経営責任者(CEO)は語る。
 
四半世紀前にプログラミング言語JavaScriptを開発した同氏は複雑な気持ちだった。生み出した技術は多くの便利なサービスを生む一方、利用者の行動を過度に分析して利用する広告を増やした。解決策として考えたのが迷惑な広告をブロックし、代わりに良質な広告を配信する仕組みだ。
 
開発にはエッジコンピューティングと呼ぶ技術を活用した。利用者の閲覧履歴はエッジ(端)、つまりパソコンやスマートフォンといった端末で分析し、広告配信に使う。先行企業とは異なり自社で集めて保存しない。16年に提供を始めた同社のブラウザーはほぼ口コミだけで700万人の月間利用者を獲得した。
 
人工知能(AI)の開発を手がけるIdein(東京・千代田)もエッジに懸ける。「小売業界にはクラウド経由でAIを使い店舗の改善などを試みたものの、コストが合わずに本格運用を断念した事例が多い。こうした企業からの問い合わせが増えている」。中村晃一社長は説明する。
 
同社は安価な汎用コンピューターを使い、画像を認識する技術を開発した。通常は使わない回路まで利用するのが特徴だ。これにより店舗などの現場で高度な画像認識ができ、クラウドの利用に必要な費用を抑えられるという。
 
信頼性もエッジが強みを発揮する分野だ。「通信技術が発達してもリアルタイム性や遅延の抑制が必要な領域ではエッジでの処理が重要になる」。東京大学で自動運転技術を研究する加藤真平准教授はエッジの性能向上に注力する理由を語る。
 
ITは集中と分散の繰り返しだ。1980年代までは集中処理のメインフレーム(汎用機)が中心だったが、パソコンが伸長。そしてクラウドへと競争軸は振り子のように揺れ動いた。歴史を踏まえると分散型であるエッジの台頭は自然で、しかも「まだ勝負がついていない」(加藤氏)。
 
技術の進展とともに、主役となる企業は入れ替わった。こうした歴史はエッジが重要であることに加え、クラウドの巨人たちに対する社会の向き合い方でも新たな視点を与える。必要なのは過剰な規制ではなく、技術の革新や世代交代を促す競争環境の確保だ。
 
 

最後が最高。

*[ウェブ進化論]一周の意味。
fintechとドローンとAIが一番効きそうなのは「しがらみ」のない世界で、いよいよそれがリアルになり始めたという話。
日経より。
運搬するのは、血液製剤やワクチンなどの医療品。
30分後にはドローンが注文品を投下し、病院スタッフが回収する。

物流網のないところは道路もない、ならばと空を飛べる時代になった。

規制も何もない。
既存の権益を主張する業者もいない。
先進国は「周回遅れの恐怖」をリアルに感じるべきだと思う。
 
"これから"の国は「現金」という手段も飛ばせてしまう。
さらに「銀行手数料」というのも同時に飛ばせそうだ。
これも先進国には恐怖の話だろう。
 
さらに。
これまでそうした「文明の恩恵」が届かなかった「人」にリーチが届く。
人の才能も「これから」だ。
しかも最新の知識を最初から学べるという特典付きだ。
 
規制や利権でがんじがらめの先進国は、"もう一周"がやってくるのを待つしかないのだろうか。
 
 
 
  「最後の市場」アフリカ(1)革新へ後発の利生かす 
 
  2019年8月19日 2:00

 
    モバイル金融「エムペサ」を使えば、現金を使わず支払いができる(ナイロビの飲食店)   
「離陸します」
 
両翼を広げて3メートルのドローンがひっきりなしに飛び立って行く。ここは東アフリカ・ルワンダの首都キガリ郊外。米スタートアップ「ジップライン」のドローン配送事業の拠点だ。
 
運搬するのは、血液製剤やワクチンなどの医療品。モニター画面に映し出される契約病院からの注文を見たスタッフが手慣れた様子で作業する。
 
パラシュート付きの容器に注文品を詰め、発射台に設置するまで4分。ドローンの位置や飛行状態は常にモニターに表れ、30分後にはドローンが注文品を投下し、病院スタッフが回収する。「革新的なサービスでしょう」。オペレーターのイマヌエル・ムグワネザ(34)が胸を張る。
 
アマゾン・ドット・コムがドローン商品配送を2018年までに実現すると宣言したのは13年末。5年余り経過した今、その夢を先に実現したのは、アフリカの途上国だった。
 
□   □
 
プライバシーや安全面の規制をクリアしなければならない先進国と比べ、アフリカ後発国は技術革新を最大限に生かせる。固定電話の整備が遅れているから携帯電話が爆発的に普及し、電力供給網が不足しているから太陽光の利用が進む。アフリカは、後発ゆえの優位性を発揮する。
 
世界はアフリカの潜在力を見逃さない。12億人の大陸の人口は50年までに倍増する。保護主義の高まりで世界の直接投資が停滞するなか、アフリカ向けは増勢を保つ。欧米や中国の投資はIT(情報技術)に向かう。
 
アフリカは銀行支店の整備を飛び越え、モバイル金融へと突き進む。ケニアのモバイル送金事業「エムペサ」。携帯で街中にある代理店をATMのように使え、飲食店などで現金なしの支払いが当たり前になった。エムペサなどを通じたケニアのモバイル送金の規模は国内総生産GDP)のほぼ半分に匹敵する。
 
利用者は口々に語る。「遠方の親に仕送りができるようになった」「一日がかりだった公共料金の支払いが一瞬でできる」。技術革新が可能にした金融へのアクセスは大陸発展のカギを握る。
 
モバイルスタートアップはアフリカ全体で数百あるといわれる。ウガンダでモバイル医療費積み立てサービスを始めたクリスピナス(27)はいう。「ハイテク起業は若者の選択肢を広げた」
 
□   □
 
資源ブームを追い風に高成長を誇ったアフリカの18年の成長率は3%と、世界平均を下回る。景気停滞する産油国に代わって、ルワンダケニアといった資源に乏しい国がITなどをテコに成長をけん引する。
 
「アフリカ製造業のモデル」と脚光を浴びる国もある。1980年代に100万人の死者を出し、「飢餓」の代名詞だった人口1億人の多民族国家エチオピアだ。
 
首都アディスアベバから車で1時間、巨大なボレレミ工業団地が姿を現す。インドの子供服メーカーの工場を訪問すると、2千人の従業員がミシンに向かっていた。工場長スレシュ・デンギントディール(47)は「不良品の数が今月も減った」と満足げに語る。
 
同団地には中国や韓国の衣料・靴メーカーも進出する。中国の支援で整備した幹線道路は大型トラックが行き交う。農産物の加工業の育成も目指し、各地に20以上の工業団地の建設を計画する。
 
少数派民族による独裁政治への反発で広がった混乱を経て、18年に首相に就任したアビー・アハメド(43)は民営化や外資開放策を推進する。18年の経済成長率はアフリカ屈指の8%。政治犯の解放など民主化にも踏み出す。安定成長の前提となる周辺国の紛争解決にも奔走するアビーは今年のノーベル平和賞の有力候補とも目される。
 
6月に響いた銃声は80の民族を抱えるモザイク国家のもろさも浮き彫りにした。軍参謀総長州知事が治安機関の反乱分子らに殺害されるクーデター未遂事件が起きた。国連機関のアフリカ人幹部は「早急な民主化、自由化は危うい」と警告する。若き指導者の改革の行方はアフリカの発展を占うことにもなる。
 
(敬称略)
 
 
「最後の市場」と呼ばれるアフリカ大陸にかつてない注目が集まっている。汚職や民族対立といった課題を乗り越え、安定成長に向かうのか。アフリカの現状を追う。

仮想通貨のこと。

*[ウェブ進化論]通貨の定義。
facebookが新しい通貨を発行するという。
これとbitcoinとは何が違うのだろうか。
仮想通貨の話は、「実世界」へのある種の挑戦だと自分は思う。
つまり、デジタル技術を使うものの、実は「過去(いにしえ)の貨幣経済についての挑戦」であると思うのである。
結局、これまでの通貨は何を根拠に発行され、流通してきたのか。
それは「金」の発行料なのか。
それともbitcoinのマイニングなのか。
この辺りの整理を自分たちはしなければならない時期にきていると思う。
おそらく。
おそらく、金本位制を離脱したアメリカの政策が「通貨と経済」を飛躍させたに違いない。
そして今、「根拠のある通貨」が求められて、出現したのがbitcoinなのではないか。
つまり「根拠のない通貨をどうするのか」というのが現代のテーマなのだ。 
どんな国も、金も根拠ではなく「何かの頼りになる発行の根拠」が求められている。
仮想通貨のようなかっこいい手段を使わなくても、根拠のある人たちは信用がある。
仮想通貨の時代には、結局リアルで信用を取った人が基準になるのではないだろうか。
実は仮想でもなんでもない。
 
 
   技術の明るい側を信じる 
  2019年8月19日 4:30
この1カ月ほど、米フェイスブックが打ち出したデジタル通貨「リブラ」についてコメントを求められない日がない。伝統的な金融秩序から考えれば、リブラは確かに脅威である。テクノロジー業界には自らを脅威と捉えられることを半ば喜ぶ風潮もあり、そのことが話題性をまた増幅させている。

 
    マネーフォワード取締役兼Fintech研究所長。野村証券で家計行動、年金制度などを研究。スタンフォード大学経営大学院、野村ホールディングスの企画部門を経て、2012年にマネーフォワードの設立に参画。  
リブラのインパクトとは何なのだろうか。意外と、その脅威とメリットはイメージ化されていないようにも感じるため、少し具体的に考えてみたい。
最も脅威といえるシナリオは、テロリストがこの暗号資産を保有し、武器の購入に充ててしまうことだろう。また犯罪の対価としてこの資産が支払われたり、大規模な脱税に使われることなどが考えられる。これらの行為は当然ながら、社会の不安定さを誘発するものである。
またリブラを預かる保管事業者が、リブラ財団から許可を得てリブラを独自に発行し、そのお金が不動産や企業株式の購入に使われるといった、本来発生しなかったような資産の移転や、突発的な価格高騰といった変化を促すことも考えられる。
中央銀行や銀行制度は、金融政策や信用創造といった形で経済へのインパクトを生みうるため、実に多くの制度的な制約を課されてきた。制約のない存在が生まれれば、経済における不安定な要素が追加で生まれることになる。
一方で、メリットはシンプルである。個人が裏付けのある資産を簡単に保有することができ、即時に送金ができる手段が生まれることである。
リブラのプロモーション動画を見ればわかることだが、その目的は主に発展途上国で、銀行口座を持つことが困難な人たちに資産を保全する手段としての提供がされたり、出稼ぎをしている人たちが家族に送金をしたりすることが主眼にある。まさにフィンテックの一大テーマといえる、銀行口座を持たないため十分な金融サービスを享受できないアンバンクト問題が解かれていないことへのソリューションといえる。
既にお気づきのように、リブラの推進を行う主体は、既に米国議会での証言や、リブラそのものの構造などによって、前述の不安に対する反論を行ってきている。
その実効性は、例えば過去に暗号資産が薬物取引や犯罪資金の移転に使われたイメージからも、批判の余地があることもまた事実だ。問題は世の中の通常の支払い手段と比べてそれがどうか、という点である。
例えばダイヤモンドや金、ドル紙幣などを使った同じような行為は、継続的に取り締まられているとはいえ消えてはいない。犯罪自体がなくなっていないことは、報酬や対価の発生する違法取引がなくなっていないことの証左でもある。
仮にではあるが、途上国の地元の銀行よりも秀でた本人確認方法をフェイスブックが提供できた場合には、監督下に置かれるお金の手段が増えることで、一般市民のお金が犯罪者の側に流れにくくなる効果も期待できるのではないか。
技術に罪はない。ナイーブさを承知で、技術の明るい側に期待を寄せ、その使い方をいま一度ポジティブに考える側でありたいと考えている。
   [日経産業新聞 2019年8月15日付] 

失敗の本質。

*[次の世代に]少しの無理を重ねて。

ほぼ日より。
失敗の話。
失敗が尊いのは「失敗そのもの」にあるのではない。
失敗は失敗である。
尊いのは「失敗するほどにまでチャレンジしたこと」だろう。
 
黙って保身していれば失敗して批判されることもないのに。
それでも「チャレンジせずば、成功などない」ということが身を以て感じられるかどうか。
要するに「自分に少し無理を強いている」ということを我慢できるかどうかだ。つまり
「そういう状態こそが成長には必要だ」と感じられるかどうかだろう。 
楽したり、無理したりしないでも当分は生きていけるかもしれない。
けれど自分なりの強さとか、特徴とかを持ちたいのなら、失敗と引き換えにしても「少しの無理」を自分に課せるかどうか。
 
まあ「外で元気に遊んで、ちょっと転んで擦りむいて」くらいの気持ちが必要なのだ。
失敗したくない、という保身の気持ちが冒険を封じ、自らを萎縮させて最後には戦う力そのものが衰えてしまう、というのはよくある歴史のエピソードである。
向こう傷を恐れてはいけない。
 
今日のダーリン
・よく、「失敗」が大切だと言われるのだけれど、
どうしてそれが大切なのか、
じぶんに説明できたことがあったろうか。
人には言える、平気で言えるし、信じつつ言える。
「失敗が、なにより大事な経験になる」と説ける。
 
しかし、じぶんの失敗については、
納得しないままに「失敗も経験だから」と、
慰めるように、あるいは半ばあきらめたように、
思いこむことが多いような気がする。
 
ずいぶんと大人になってから、
「失敗」が大切な宝であることが、わかるようになる。
いろんな大人が、それを教えてくれると思うが、
ぼくにとって、いちばん簡単な説明とはこういうことだ。
「失敗は、やろうと思ってできないから」、これだ。
やろうと思ってする「失敗」、というものはない。
やろうと思って、うまく「失敗」ができたとしたら、
それは、ただの「計画の成功」だ。
だれも「失敗」なんかしたくないし、
どうやって「失敗」しないかさんざん考えているのに、
してしまうのが「失敗」だ。
つまり、「失敗」というやつは
うまくいくための「計画の網の目」をかいくぐって、
やっと出現してくれる「貴石(奇跡)」なのである。
 
「失敗」と出合って、そこで終わりにならなければ、
(できたら元気に)生き続けてさえいたら、
「あの失敗があったおかげ」に気づくことになるだろう。
あらゆる周到な計画も、いかにもでっかい夢も、
「失敗」という宝に出合えぬままでは、
ありふれた「ただの成功」にしか届かないだろう。
 
「失敗」という「貴石(奇跡)」は、
運命と呼ばれる「つながり」のなかにあって、
ひときわ輝く宝石である。
ほしいと思っても与えられぬ宝の石だ。
こんなものさえなかったらと忌避されていたのに、
それがあったからこそ、すべてがつながってくれる。
「失敗」のある人生にこそ、感謝と歓喜を。
 
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
気取って書いてますけど、なにかあったわけじゃないです。

常識はあっという間に

 
*[ウェブ進化論]加速するシェアリング。
自分は「丸の内オフィス暴落論」を密かに提唱しているが、ヒタヒタとそんな感じがするニュース。
日経産業より。
美容師がサロンをシェアするビジネスが好調だという。
アプリで受付け、支払いは電子マネーで決済し、スペースコストや人件費は大幅に圧縮されているという。

 性風俗店がいち早く無店舗化したように、あらゆる業界でシェアが進む号砲だろう。

人が接客するサービスはどれもが対象になるに違いない、などと書いていて。
 
これ。
これって美容師だけの話ではない。
例えばオフィスの会議室。
あれって「空気」になっている時間がどれほどあるだろうか。
さらにオフィスは夜はまず空っぽだ。
近くの空きスペースを順次シェアするだけで、今の何割ものコストが節約できる。
もっと進んで「固定オフィスは本当に必要か?」ということが問われるようになれば、一気にシェアは進むだろう。
坪3万円もする一等地のコストは三分の一くらいにはなるのではないだろうか。
顔を合わせてのコミュニケーションはまだなくならないだろうけれど、ホワイトカラーがダラダラと出勤して都心のオフィスにいく習慣はあと10年も続かないのではないと予想している。
「一極集中」は本当に必要な「ライブそのもの」だけになるだろう。
 
フリー美容師、スタートアップ「シェア美容室」に集結
2019年8月14日 4:30

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

美容室は全国的に店舗数が過剰で集客競争が激しく、美容師が一人前になっても自前の店を持ちにくい。スタートアップ企業のGO TODAY SHAiRE SALON(東京・渋谷)はフリーランスの美容師が集まる「シェアサロン」を立ち上げ、IT(情報技術)も活用しながら美容師たちに新たな働き方を提案している。

 
個々の接客スペースが仕切りで独立している(Stella店)

ITで店舗運営を効率化

東京・原宿駅前のビルでGO TODAYが運営する「Stella店」に入った利用客は、一般的な美容室とは少し違う風景を見る。個々の接客スペースは仕切りで分けられ、それぞれ部屋のように独立している。プライバシーの保たれた空間でカットやカラーなどが受けられる。
同社の特徴はITによる店舗運営の効率化だ。予約は個々の美容師が受けたうえで、美容室用の予約管理アプリ「LiME」で全員のスケジュールを一括管理している。来店客はタブレット端末の受付システムで担当美容師を呼び出すため、店舗の運営に必要な人手は最小限で済む。
都内の青山店ではQRコードの後払い決済を導入して完全キャッシュレス化するなど、効率化で運営コストを下げて美容師の「取り分」を増やす取り組みを進めている。今後は自社のウェブメディア立ち上げや、各美容師のマーケティング支援などを加速する計画。
同社は関東を中心に広島や福岡など全国で10店を展開している。勤務するフリーランスの美容師は20代後半から30代を中心に合計で約100人。自ら美容師として接客もこなす大池基生副社長は「個々の美容師を主役にして、業界の理不尽をなくしたい」と語る。
美容師は修業期間が長い。専門学校を出て国家試験を受け、卒業後は美容室チェーンなどに入るのが一般的だ。そこで複数年はシャンプーやマッサージのみを担当し、夜に散髪を練習する日々を送る。客のカットを担当する「スタイリスト」になるのはその後だ。
結果として長時間労働になりがちで、離職率も高い。修業中ならば日中は先輩美容師のサポートがあり、練習は閉店後しかできない。一人前になって独立しようにも、競争は激しい。厚生労働省によれば、2017年度の美容室の施設数は24万7千施設に上る。

 
大池基生副社長は代表美容師として店頭にも立ち、現場をまとめる

美容師は接客業務に専念

大池氏は「オーバーストア状態で独立すると集客で苦戦し、休めなくなる。美容学校は女性が多いのに、長く勤める美容師は男性が多いのも働きにくい証拠」と話す。
大池氏自身も大手ヘアサロンで9年間働いた後で「一人ひとりのお客様に丁寧に向き合いたい」と独立し、先輩美容師の店で場所を借りて働いていた。そんなときにシェアサロンの構想に出合い、ヘアサロン検索サイトの美美美コムを楽天に売却した大庭邦彦氏に相談した。大庭氏が所有する会社に副社長兼代表美容師として参画し、17年にGO TODAYを始動した。
シェアサロンを使う美容師は固定費と売り上げの一部を同社に払う。毎月3万円に加え売り上げの30%を支払うプランなどがある。時間単位で場所を借りることも可能。クレジットカード決済への対応や予約システムの費用も含み、美容師は接客業務に専念できる。GO TODAYの店舗で働き始めた島袋裕史さん(36)は「週によっては3日休むなど労働時間は減ったが、給料は美容室に在籍していた時期の2倍に増えた」と話す。
利用客にも利点がある。LINEなどのSNSや「LiME」のアプリで予約するので、担当美容師の空き時間を手軽に確認できる。仕上がりイメージの写真などを事前に共有することも可能。
技能が高い一部の美容師に顧客が集中するリスクはないのか。これについて大池氏は「シャンプーやヘッドスパだけのサブスクリプション(定額課金)サービスをする若手もいる」という。修業中の美容師でも工夫すれば顧客をつかめる。「1つの特技でファンを増やしながら技術を身につければいい」(大池氏)

技能の担保が重要

近くベンチャーキャピタルなどから資金を調達し、店舗数を年内に12店まで増やす計画。6月は月間の来店客数が4400人、契約美容師の売上高の合計が4500万円に達するなど順調に規模を拡大している。将来の新規株式公開(IPO)も視野に入れている。
大手美容室のような「修業」の期間はないが、若手の教育を補うため、ベテラン美容師が講師役となる勉強会を開いている。今後は新人美容師も採用していく考え。今後も事業を拡大していくには、シェアサロンを利用するフリーランス美容師の技能などを担保する仕組みづくりが重要だ。
(企業報道部 山田遼太郎)

スマホという入口(2)

*[ウェブ進化論]向こう側がすべて。
先日スマホを紛失して、想像以上の恐怖を味わった。
固定電話がないので、ほとんどの人と連絡が取れなくなる。
通帳やカードを持ち歩かないのでお金がない。
現金もあまりない。
振込みはすべてアプリだ。
スケジュール表もクラウド上だ。
気がついてみれば、キャッシュがなくなる日は案外近いのではないかとも思った。
最後の波は「一気」にくる気がするのは自分だけだろうか。
 
それにしても、数年前と比べても「スマホ率」は上がる一方だ。
つまりあいつの重要度はどんどん増している。
なくすと不便だが、それより悪用されると恐ろしいことになる。
セキュリティが突破されてしまえば、自分のことは全てが分かってしまうのではないか。
いやそういう時代が迫っている感じがする。
もうすぐ不動産の登記情報もデジタル化されるとも聞く。
「本当のウェブ化」はこれからが本番なのではないだろうか。

スマホという入口(1)

*[ウェブ進化論]おせっかいな未来。
日経より。
個人が自分の健康状態や処方箋、カルテなどの情報を手元にとどめ、意図しない流出を防いだり企業に販売したりできるようになる。

久しぶりに医院に行き「紙の診察券」を手にして思う。

お店のポイントカードもどんどんスマホ化している。
そのうち診察券とか健康保険証なんかもスマホの中(かクラウド)に入るだろう。
薬のこととか病気のこととか、健康状態なんかもそこには載ってくるにちがいない。
さらに遺伝子のことなんかも。
なんでもウェブの向こうに。
そしてお決まりの「おせっかい」が始まるだろう。
そこには「私の健康状況そのもの」があるわけだから。
「こんな病気の疑いがありますよ」とか
「こんなサプリが出ましたよ」とか
「お酒の飲み過ぎですね」とか
「寝不足になりますよ」とか。
「こんな保険に入りませんか」とか。 
有り難くもあるけれどお節介なやつに、また自分たちは世話になるのに違いない。
 
同じように、お金のこととか。
仕事のことだっていろいろ言ってくるのに決まっている。
もうすでに自分たちはそんな風に「飼い慣らされて」しまっている。
ウェブ進化の先にはちょっと行きすぎた未来が待っているようだ。
(つづく)
 
北洋銀、医療・健康分野のシステム開発会社に出資
2019年8月14日 19:10
北洋銀行は14日、医療・健康分野のシステム開発などを手がけるミルウス(札幌市)にファンド経由で750万円を出資したと発表した。ミルウスは個人の健康・医療情報を管理するカード「ミパル」を12月をめどに製品化する。個人が自分の健康状態や処方箋、カルテなどの情報を手元にとどめ、意図しない流出を防いだり企業に販売したりできるようになる。
北洋SDGs推進ファンドを通じて14日付で出資した。出資は18年のファンド組成以来16件目。ミルウスは2016年に創業。南重信社長は東芝でウエアラブルセンサーを使い眠りの深さの測定などの研究に関わり、北大特任教授を経て同社を立ち上げた。18年に北海道東神楽町とミパルの実証実験などを行う連携協定を結んでいる。

バーチャルスナック。

 
日経MJより。
「例えば、家庭で子供を寝かしつけた後に3時間だけバーチャルで接客業をするなど、誰もがどこででも働ける時代が来る」

 自分が小中学生のころ、将来の夢を書く欄があり(あれはその後の現実とのギャップを楽しむためにあったのだろうか)、そこには「政治家」「総理大臣」「パイロット」などが並んでいた。

 
今は昔。
小学生の将来人気ランキングではユーチューバーが上位だという。
はぁ。テクノロジーはどんどん進み、いつの時代も気ままに使われていく。
 
そしてVチューバー
自分を模したCGキャラクターが動き出すという。
実は相手はAIだったなんてこともありそうだが、実にお手軽だ。
スナックに出かけることもなく、自宅がスナックになる。
実際にスナックで働くことに抵抗がある人もいるだろうが、そうしたハードルも下がるだろう。
 
考えれば、ネットの世界で自分の代わりに動いてくれる存在がいたら、ますます「移動の手間」はなくなる。
世界を飛び回って打ち合わせ、なんて簡単だ。
自分のキャラクターを模している、というところがミソなのではないだろうか。
「一時間ほどママの店に寄っていくか」ということがいつでもできそうだ。
 
Vチューバーで副業スナックママ? 労働の常識破壊へ
2019年8月15日 4:30

NIKKEI MJ

小学生のなりたい職業ランキングの上位にユーチューバーが入って久しい。そんな中、渋谷でVチューバーに遭遇した。Vチューバーとは、CGなどでできているキャラクターが動いたり、しゃべったり、動いたりするもので、始まりは2011年のAmi Yamamotoさんだとされる。英ロンドン在住の日本人という設定だ。そして一気に広がったのは、16年に登場したキズナアイさんである。英語、韓国語の字幕もつき、瞬く間に世界でブレイクしたのは記憶に新しい。

 
 
 
 
 
 
バルスが企画・制作したバーチャルキャラクターのライブ
今回、私が遭遇したのは三田紀房さん原作の漫画「ドラゴン桜」の主人公、桜木建二のVチューバーである。スライド投影なので若干大きいが、上半身の桜木さんが私にも話しかけてくれた。このVチューバー桜木建二を更に盛り上げるプロデューサーを副業・兼業で公募するプロジェクトが企画されている。副業でVチューバーのプロデューサーとは実にユニークだ。「コンテンツ企画から効果検証まで行えるデジタル領域に強い人材が必要です」とビズリーチ社長室の加瀬沢良年・特命プロデューサーは語る。
実は、SNSVチューバーなどのデジタル領域に強いプロフェッショナル人材は非常に少ないという。「桜木を助けてほしいというのが正直なところ」とドラゴン桜の生みの親の編集者、佐渡島庸平さんはイベントで語っていた。どうやら従来の出版の成功とは違うらしい。既に多数の応募や問い合わせが来ているというから、Vチューバーの裏方も人気が出そうだ。

 
ドラゴン桜の主人公もVチューバーとして売り出し中だ
この分野の技術革新は進みさらにハードルを下げている。バルス(東京・千代田)はカメラの前に立つだけで簡単にVチューバーになれる新サービス「どこでもVチューバー」を始めた。これまではCGのアバターを動かす複雑なセンサーなどを全身に取り付けていたが、カメラの前に立つだけでいいという。さらに身近にするために、お酒大好きVチューバー、風宮まつりがママを務めるバーチャルスナックが銀座で24日にオープンするという。「例えば、家庭で子供を寝かしつけた後に3時間だけバーチャルで接客業をするなど、誰もがどこででも働ける時代が来る」とバルスの林範和社長は語る。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
のろ・えいしろう 愛知工大工卒。学生時代から企業PRに携わり、出版社を経て日本テレビの「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で放送作家デビュー。戦略PRコンサルタントとしても著作多数。愛知県出身。
どちらのプロジェクトも共通点は「副業」。クリエーターが副業でVチューバーを支えたり、普通の人が、副業でVチューバー上のアバターに変身して働く時代が来ている。発展途中のVチューバーだが、そのうち、筆者のアバターが、会議に行ったり、テレビ番組に出たりといろいろな活躍の場が生まれるような気がしてきた。
[日経MJ2019年8月12日付]