藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

起業家の矜持。


「自分を見つめる神様」とか「仕事の原点は先進国民としての当然の義務」とか「夢の持つ力」とかが、これまでの渡邉氏のインタビューから得た貴重な哲学だった。


さらに氏は「起業」にも意味を持たせる。
起業家になるなら、そのプライド、矜持。
ぜひそんな気持ちも理解し、そしてチャレンジする若者が増えることを望むばかりである。

ベンチャー(ここでは多分"起業"の意味)の最も大きな社会貢献は「雇用」と「納税」です。
たとえば、ワタミというベンチャーが27年前に生まれなければ、アルバイト含めて4万人の雇用も生まれていません。(中略)


たとえ大企業のトップになったとしても、雇用をゼロから生み出すわけではありまん。また、官僚は税金を使う側です。「ゼロから雇用と納税を生みだす」という最も困難で尊い仕事をするのが起業家なんですよ。

雇用と納税。

義務教育では「教育・勤労・納税」が国民の三台義務、ということを習うが、まあそれの起業家版である。

起業を考える若い人は、ぜひ「私財を築く」というゴールを越えて、その先には「雇用と納税」までを見てチャレンジしていただきたい。



仕事とは「生き方の表現」である。


若者の公務員志向とか、草食系(ガツガツしない)の若者、という元気のないキャッチフレーズばかりが聞かれるが、そんな若者へ向けてだろう、渡邉は言う。


仕事とは自分の生き方の表現です。自分の生き方に景気なんて関係ないんですよ。そもそも景気は好況と不況を繰り返しています。今安定している会社が、これからも安定し続けるとは限りません。ですから、そういう外的要因で就職先を決めるべきではないと思います。

不況の中で、「潰れにくいから」という理由で大企業を志望する若者に向けた言葉である。
「自分の生き方に景気など関係ない。」
仕事を通じて、これから「生き方を表現する」。
ぜひ自身の仕事観を、そんなレベルに昇華して捉えていただきたい。


決して「打算観」に流されるようなことなく、自身で考えてもらいたいのである。


こうして整理してみると、渡邉の言説はいちいち「どこを切っても」筋が通っており、また独自のポリシー(信念)に基づいている。


微塵のブレもなく、またとても澄んだ空気が漂っている気がするのだ。
そして、非常にエネルギッシュである。


教育問題へも積極的に挑戦していた渡邉が、都政に名乗りを上げた。
ぜひこのニューリーダーを応援したいと思う。