65歳以上の高齢者人口は2958万人。(2010年1月01〜)
75歳以上は1430万人。
さらに、55年には高齢化率が40.5%(75歳以上は26.5%)に達し、2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上となる。という。
それはともかく。
世界最長寿国の日本は、高齢化が進む。
その"世界最初の長寿国"はどのようなビジョンを持つのか、ということが重要である。
そのまま「生産量が落ちて、ショボくれた末路」をたどるのか、それとも「なにか新しいビジョン」を示せるのか、ということがここ数年で求められていると思う。
2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上。
とはつまりそういう人口構成の国なのである。
彼らが、「そのままの職業観」では早晩"被扶養層"になるのは目に見えている。
ということは、「そういう常識」ではこれからの"世代間扶養"はあり得ないということだろう。
田中角栄首相がリードしたという「(年金の)世代間扶養」は、半世紀を経て、元通りの「当事者世代扶養」に戻らねばならない。
今さらだが、「人口増ありき」を前提にした年金設計は、もっと早めに見直されるべきだったと思う。
今の年金世代、にして「この先のない年金制度」が構築されていては、本当に安心して老後は過ごせない。
これほどの高齢化率だからこそ、「自分で積み立て、自分で老後を過ごす」という基本的な枠組みを支援するスキームが必要なのではないだろうか。
そうした「新たな考え方」を示してゆくのが、これからの日本の本当の使命ではないかと思う。
そこにこそ、政党や党派を超えて、「生き続けて行ける国のモデル」が示される。
それがEUにもUSにもない"初の思想モデル"となるのだろう。
何をかいわんや、その先頭は日本が担わねばならない。
それこそ、国民の矜持と思って、真摯に取り組みたいものである。
もう政治家まかせではいられない。
(2)高齢化率、過去最高の23.1%に上昇 「高齢社会白書」
政府は7日の閣議で2011年版「高齢社会白書」を決めた。10年10月1日時点で65歳以上の高齢者人口は2958万人で、総人口に占める割合(高齢化率)は前年比0.4ポイント上昇し23.1%だった。このうち75歳以上の後期高齢者は1430万人で同0.4ポイント上がり11.2%と、いずれも過去最高を更新した。
総人口が減少する一方で、高齢化率は今後も上昇する見込み。1947〜49年生まれの「団塊の世代」がすべて65歳以上となる15年には高齢者人口は3千万人を超える見通し。55年には高齢化率が40.5%(75歳以上は26.5%)に達し、2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上となる。
白書では今回の東日本大震災による高齢者への被害状況にも言及した。岩手、宮城、福島の3県で3月11日から4月11日までの1カ月間で年齢が確認できた死者1万1108人のうち、60歳以上の高齢者が7241人と、全体の65.2%を占めた。
高齢者増加に伴って、身寄りのない高齢者が社会問題になっている。60歳以上の人に同居の家族を含めてどの程度会話するか聞いたところ、全体の9割以上が「毎日会話している」と回答した。世帯構成別にみると一人暮らし男性の41.9%、女性では27.8%が「2〜3日に1回以下」と、単身世帯では会話の頻度が極端に少なくなる。
白書では「高齢者の社会的孤立」が生きがいの低下や高齢者による犯罪、孤立死をもたらす可能性があると指摘。こうした問題を防ぐため、ボランティア活動など高齢者の「居場所」や「出番」をつくることが重要だと訴えた。