藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

最長老国。

労働力人口』という統計分類がある。
統計は、あまり刹那の訴求力はないが、定点的には嘘をつかない必殺の指標でもある。

労働力人口、とは15歳以上の「働いている人、と働きたい人、の総数」である。

また日本では「生産年齢人口」というカテゴリーがあり、これは「15歳〜64歳」となっている。
この「生産年齢人口」から働いていない人を引いたのが「労働力人口」ということである。
なぜいまどき「15歳〜」なのかは疑問だがこれが現在の『6700万人から、二十年後の2030年には一千万人以上減る』
というのである。

あと、高々二十年で日本には「働く人」が二人に一人以下、になってしまう。
それが高齢化、先進国のあるべき姿、ならばそれでよい。
けれどそれが、年金制度とか、税制とか、「将来のわが国の姿」に望まぬ影響を与えるのなら、今の大人世代は「その影響」を考えねばならない。
それはつまるところ「この国のビジョン」につながる。

"高福祉国家"を標榜するのか(ならば税率は欧州のように高まるだろう)、
"低税国家"を指向するのなら、また別の制度設計が必要だろう。

国のGDP成長は、何も絶対の指標ではない。
本当に「どのような未来」を指向するかが、自分たちの「この国の将来」を決めて行く。
さて、どんな未来の絵を描きましょうか。
ここ十年、"我われ大人の画力"が問われていると思う。

(1)労働力人口
働く意志と能力のある人の数をいう。15歳以上の就業者と、就業したいと望み求職活動をしているが仕事に就いていない人(=完全失業者)の総数。いいかえれば、生産年齢人口(15〜64歳)から、学生や家事従事者、働いていない高齢者などを引いた人口。厚生労働省の見通しでは、労働力人口は足元の約6700万人から、2030年には1000万人以上も減る。バブル崩壊後の経済困難に伴う出生率の低下などが原因で、放置すれば成長率を一段と低下させるのは避けられない。[2009年8月2日]