藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

一生モノを探す。

最近、老後の生活について、健康の問題も含めて報道のない日はないくらい賑やかだが、どれも「老後は金がかかる」「介護は高くつく」「年金頼みはむり」という論調ばかり。
こんな話ばかりでは十代、二十代の若者が元気をなくすのは無理もないと思う。

六十過ぎの定年時に何千万の貯金が必要、てもう「老後のために青春を生きている」のかと(五十を過ぎた自分の年でも)ため息をつく気分になる。

リタイアした後でも都会に住まい、夫婦なら月に30万円以上を使い、旅行に外食…となんとなく「総花的な老後像」で話を一括りにするからずい分無理のある話になるのだ。

五十代も含めた現役世代に必要なのは、いたずらに心配して「貯金、年金、保険」と慌てるのではなく、色んな老後の過ごし方を予めイメージするとレーニングなのじゃないだろうか。

「学問は最大の趣味である」とはある先輩の言葉だが、老後にできた余裕のある時間を楽しんで過ごすための「いろんなプラン」を探してみるのが若い時にするべきことだろう。
色んな趣味とか文学とか芸術とかスポーツとか、一生を通して楽しめるものがいくつかあれば、毎月の年金と貯蓄のことばかり考えて老いていくことから解放されるのに違いない。

お金の貯蓄より、そういうソフトウェアを色々とため込む試行錯誤が若者の特権なのに違いない。

幸せな老後生活を送るには…方策語る
深層NEWS
 経済ジャーナリストの荻原博子氏と読売新聞医療部の吉田清久部長が1日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、10年後も幸せな老後生活を送るための方策を語った。

 荻原氏は、東京オリンピック後の景気低迷の恐れや、公的年金の支給開始年齢が引き上げられる可能性に触れ、「様々な割引プランの活用などで生活の固定費を下げ、1500万円は貯金しておいてほしい」と話した。

 吉田部長は、日本人の健康寿命が平均寿命よりも約10歳短いことを挙げて、「この差が拡大すれば医療費や介護保険の給付が増大する。メタボリックシンドローム認知症などの対策に加え、支え合う地域づくりが欠かせない」と訴えた。


2016年02月01日 23時32分 Copyright © The Yomiuri Shimbun