藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

次だって本番

*[次の世代に]二度目の船出に。

仕事を探しているシニアの人と話していて、もう普通に「人生100年時代ですから」という言葉が交わされるようになっている。

「定年アラウンド」の世代にとってはもう目の前の現実になっているのだ。

それも60歳からの5年や10年ではもはやない。

人生を「10年単位の帯」で考えると「0-20歳」「20-60歳」「60-100歳」くらいの三つのベルトに分かれている。

昔は"60くらいまでの帯"で大体よく、その後は「老後」とか「余生」という名前で括られていた。

年金や家族に世話になって往生するような常識が、あっという間に変わってしまっている。

"人生100年時代"というのは「最後の40年の帯については、年金や子供世代に頼るのではなく、ご自分で考えてくださいよ」という、シニア世代へのメッセージなのである。

 

60過ぎで現役を退き、大体終わるはずの人生にもう一本、しかも「40年もある太い帯」が追加される時代になった。

突然そんな「老年の帯」にさらされた今の50歳以上の人たちはともかく。

それ以下の世代の人たちには、間違いなく「三本目の帯」はついて回る。

二十歳を過ぎて、ようやく「二本目の帯」に乗っかろうとしている若者には、はっきりと「三本目」について認識しておいてもらう必要があるだろう。

 

「老後はなんとか年金で逃げ切り」とか「二十代から老後のための貯蓄を」というのではなく、「社会参加しながらの老後」について、心構えもできてくるのに違いない。

大事なのは若年層の不安を煽ることではなく、あれこれとイメージしてもらうことなのだと思う。