藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

おおい今ころ、だけど。

日本弁護士連合会が、Googleストリートビューにコメント。

「多数の市民の肖像権やプライバシー権を侵害するおそれがあり、新たな地域への拡大は控えるべきだ」

とのこと。
こうした「業界団体」としての意見は集約に時間がかかり、しかも統一的な見解に収斂するのには(反対意見もあるので)非常に時間もかかる。


今のタイミングで日弁連としてのコメントが出てきた理由はわからないが(まさか日弁連会長選挙とは関係ないでしょ)、日弁連として、「日本人のプライバシー問題」については論陣を張る、というくらいの気概は欲しいところである。


今、日弁連は会長選挙が二派に分かれて耳目を集めている。
ここもご多分に漏れず守旧派と革新派、という構図だが、その中身は少々複雑。


ただ弁護士とか弁護士会、というものは広く国民の総意を代弁してもらいたい、と(一般人の立場からは)望みたい。
Googleストリートビューは「盗賊の手引き」というほど、その普及に否定的な人もいる一方、
知らない街、知らない訪問先を「予め見ておく」というこれまでにない便利さに拍手するユーザーは計り知れない。


自分は拡大賛成派ではあるけれど、それはともかく。

日本では「日弁連が主導」で「国民に意見調査」をし、Googleに対して「理想的なストリートビューの在り方」を提案した。

というくらいのカッコよさを発揮してはもらえないだろうか。
プライバシー侵害と、便利さの間でどこに「未来の決着」を提案するかが重要なのである。


自らの立場を固め、「そこからの視点を変えない意見」をいくら並べてもワンサイドで、なかなか前に進まない。
『日本初、世界に先駆けたストリートビューの提案』をするくらいのことは日弁連の知力でできないはずはない。


ぜひそんな視点を採り入れていただきたいと思う。



日弁連ストリートビュー、プライバシー侵害の恐れ」


 インターネット検索大手グーグルの「ストリートビュー」など不特定多数の人物や家屋をネット上で公開する地図サービスについて、日本弁護士連合会(宮崎誠会長)は10日、「多数の市民の肖像権やプライバシー権を侵害するおそれがあり、新たな地域への拡大は控えるべきだ」とする意見書を公表した。


 意見書は、諸外国の事例を参考に、プライバシーを侵害した業者に是正勧告できる独立した第三者機関を設置し、公共の場所での撮影についてプライバシー保護の必要性と社会的有用性を事前に検討する仕組みも求めている。

ストリートビューは、全国の主要都市の公道で撮影した町並みの画像をネット上で公開するサービス。
表札や個人の家の状況まで確認できるケースがある。