藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

高齢者ミステリー。


書類上は生きているはずの高齢者問題。
それにしても、20-30年前に母親がでていった、とか
次男は服役中、とか
次女は40年連絡を取っていない、とか松本清張さながらのミステリーである。


捜査員は「誰かが嘘つき」というが、ニュースを見て、古典クイズで「誰かが嘘をついている」を思い出した。


113歳所在不明、疎遠家族の怪 食い違う子らの説明
東京都杉並区に住民登録している都内最高齢113歳の古谷ふささんが所在不明となっている問題で、古谷さんと同居しているとされた次男(71)が警視庁杉並署の任意の事情聴取に、「千葉で一緒に暮らしていたが、20〜30年前に母親が出て行っていなくなった」と説明していたことが3日、分かった。
捜査関係者が明らかにした。
古谷さんの所在は依然不明だが、子供たちが長年連絡を取らなかったことが問題を複雑化させている。
世界一の「長寿社会」には疎遠な家族関係も透ける。


■「分からない」
捜査関係者によると、次男は現在、刑務所に服役中で、杉並署は3日、刑務所内で次男から任意で事情を聴いた。
次男は「今はどこにいるか分からないし、捜索願も出していない」と話したという。
次男は昭和56年3月から千葉県市川市のアパート1階に住み、同年4月に住民票をこの場所に移した。
現在も住民登録を異動していない。
アパートを所有していた不動産会社によると、次男は58年ごろまで暮らしていた。

アパートは木造2階建てで、6畳間と3畳間の2DKで家賃は当時で約3万円。
平成20年12月に東京外環道千葉区間として東日本高速道路が買収した後、昨年1月に取り壊され、現在は工事が進んでいる。
アパート跡地近くで食料品店を営む女性(60)は「店は昭和54年に開店して地元の人によくしてもらったが、当時80歳くらいの人は見たことがない」と困惑した表情を浮かべた。


■40年間連絡せず
長女の説明によれば、59年ごろから古谷さんと長女、次男は別の市川市内のアパートで同居。
長女が61年10月から現在とは別の杉並区内のアパートで1人暮らしを始めたため、古谷さんの居住実態はこの時期以降は不明だ。

長女によると、長男はすでに死亡しているといい、残された子供は長女と次男以外には次女(74)だけだ。
だが、長女は区や同署に「妹(次女)には家族がいるので、母親は次男と暮らしていると思う」と説明。

次女は約50年前に千葉県船橋市の住宅で古谷さんや長女、次男らと同居していたというが、その後の接点は薄かったとみられる。

同署が3日、古谷さんの次女からも任意で事情を聴いたが、「母親や姉、弟とは40年ほど連絡を取っていない。
母親がどこに住んでいるか分からない」と説明したという。
次女には現在、家族はなく東京都多摩市内で1人暮らしをしており、長女は次女の生活も把握していなかった。
長女が古谷さんと最後に会ったのは引っ越し後の61年。
勤務先だった銀座を古谷さんが1人で地下鉄に乗って訪れたという。
近くの飲食店で食事をしながら約15分間会話しただけで、長女は古谷さんが誰とどこに住んでいるかや連絡先を聞かなかったという。

捜査幹部は「高齢のため記憶違いもあるだろうが、誰かがうそをついているとしか思えない。少なくとももう少し連絡を取りあっていてくれたら」と話した。