藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

テクノロジーの意味。

自動で動く車、と書いて自動車。
2000年に入ってから、自動ブレーキとか車線コントロールとか、またGPSとか、そしてスマホの普及が拍車を駆けて、自動車の進化が加速している。
駆動も電気が主流になりつつある。
内燃機関の発明は産業革命の産物だが、「さらにその上」が起こるのかもしれない。

SF映画などにはしばしば登場する「無人運転」(SFってすごいね)。
技術の集積が進み、特に画像処理の技術なども上がってコンピューターが「物」を認識できるパフォーマンスが上がったおかげで、リアル世界をコンピューターがかなり正確に認識できるようになった。

物の始まりはやはり軍事技術で、戦闘機などには緻密な画像認識システムが搭載され、敵や目標物の把握や分析に威力を発揮しているという。

さて、もう高速道路くらいなら東京から九州まで運転手なしでたどり着くようなことは遠くないようだが、そうなると「移動手段としての車」というのはどのような位置づけになるのか、興味深いところである。

これまでは自らが運転する、とか他の運転手がいる、という前提の乗り物が、まあ公共の乗り物のように自らの労務はなしに移動する手段になる。
一見公共交通の利用に比べれば無駄のようにも思うが、「車からドライバーを解放する」ということには、今一段上の意味があるようにも思うのだ。
"「純粋に運転を楽しみたい人」以外にはもうその役務はいりません"というのは、つまり「無言の運転手」が車に備えられているようなものだから、また一段文明の進歩がみられた、ということになるのだろう。

空中を飛びまわる乗り物、は難しいにせよ、近未来に場所の指定だけで行く先に自動で気に到達できる装置の開発はあり得るようだ。
人の形を模したロボットが運転席に座っていないだけで、もはや立派な次世代の乗り物である。
さてその先にはどんな物があるのだろうか。

「自動運転化」トヨタの初夢が正夢に? 国際家電ショーで試作車展示へ
2013.1.6 14:43
 トヨタ自動車は、8日から11日まで米ラスベガスで開催される国際家電ショーで、最新の自動運転技術を備えた試作車を公表することをウェブサイトで明らかにした。自動運転技術ではインターネット検索大手の米グーグルが先行し、2010年から技術開発を行っているが、世界のトヨタがこの分野に本格参入すれば、技術の進歩に拍車がかかるのは必至だ。国土交通省の検討会も昨年、20年代初頭に自動運転の実用化を目指すとの報告書を発表しており、トヨタの今年の「初夢」が正夢になる日は、近いかもしれない。(SANKEI EXPRESS)
 展示するのは、毎年1月、全米家電協会(CEA)が主催してネバダ州ラスベガスで開催される「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES、通称セス)」。レーダーとカメラ、そして周囲を察知する各種センサーなどを搭載した「レクサスLS600h」を披露する。
衝突回避、信号も感知
 この試作車は歩行者や他の自動車との衝突を回避し、詳細な電子地図情報に基づいて道路の走行レーン、信号なども感知することができるため、運転手不在でも通りを走ることが可能だ。トヨタはこの車両を紹介する5秒間のビデオ映像をウェブサイトに公開し、「安全性を向上させたレクサスの研究車両は新しい自動化の時代へと業界を牽引(けんいん)する」と説明している。
 車両の屋根の上には、グーグルが研究車両に使っているのと同じレーザーが設置されているとみられる。グーグルは自動運転車両として「プリウス」など多くのトヨタ車を利用しているが、ウォールストリート・ジャーナル紙によると、トヨタの技術は両社の提携の結果ではなく、それぞれが独自に開発したものという。
 グーグルは今後5年以内に自動運転技術を実用化すると発表しており、昨年8月にはグーグルの自動運転車(グーグルカー)が48万キロを無事故で走破した。すでにネバダ、カリフォルニア、フロリダの各州では、自動運転車が「合法化」され、公道走行がグーグルカーに許可されている。
安全性・省力化に移行
 また、今回、トヨタがモーターショーではなく、家電ショーに出品するというのは示唆的だ。
 電気自動車(EV)の一層の普及とともに車は家電の目玉商品へと変貌し、高齢者や女性ドライバーの増加にも対応して、スピードや馬力などの走行性よりも、安全性や運転操作の省力化に力点が移っていくことを暗示している。
 日本では昨年、交通事故死者数が4411人で12年連続減少し、61年ぶりに4500人を下回ったが、警察庁はその要因の一つとして車両の安全技術の著しい向上をあげている。
 CESには独アウディも自動運転車を出品して技術をデモンストレートする予定で、運転手がいなくても駐車スペースを見つけて自動的に駐車する性能が含まれているという。
 自動車を運転するのに免許証がいらない時代が、そう遠くない将来に訪れそうな気配だ。