藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ようするにサブプライム。

中国の影の銀行問題、が囁かれて久しいが、ついに破綻を懸念する記事を毎日のように見かけるようになった。
サブプライムローンの破たんのときも、熟した果実がボタッと落ちるように突然地上に落ちて破裂したが、今回はどうなるのか。
とはいっても中国も土地バブルが危ない、などと言われてこれまた久しい。

この類の問題は、やはり通貨供給がある閾値を超えて流通した時を引き金にして一気に問題が噴出するのかもしれない。
正確に事前に予想するのは難しいのだと思うが、それにしてもこんな130兆サイズの風船が破裂したら、今の日米欧が実施している"巨大緩和"も一気に萎んでしまうだろうことは想像できる。

必ず、「過ぎたマネー」は先物や、通貨売買や、過剰利回りを求める投資先へと流れ、そして土地や金などリアル資産へと向かい、最後にはその価値を自ら落としてしまう。

現代の金融は、エリア単位でどうも「そんなサイクル」を繰り返しているように思うのだがいかがだろうか。
韓国だけ、とかブラジルだけ、とか米国だけで起こっていた破綻とその余波であるが、今度の破たんの風圧はどれほどのものか。
自己責任で備えておかねばならない。

中国「影の銀行」の高利回り商品、残高130兆円に
【上海=土居倫之】中国の銀行業監督管理委員会の尚福林主席は29日、高利回りの資産運用商品である理財商品の2013年3月末の残高が8兆2000億元(約130兆円)に達したと明らかにした。理財商品を通じて企業や個人から集まった資金は主に地方政府の不動産・インフラ投資に流れており、個人や企業にリスクが広がっている。
 上海市で同日閉幕した金融フォーラムの講演で明らかにした。理財商品の残高は中国の12年の名目国内総生産(GDP)の約16%、人民元預金残高(67兆元)の約12%に相当する。
 理財商品は銀行の通常の預金・融資とは別ルートで資金を集める中国の「シャドーバンキング(影の銀行)」の代表的な存在。信託会社などが組成し、主に銀行を窓口に販売する。利回りは約3%の1年物定期預金金利を上回る5〜10%。低金利に不満を持つ預金者の需要を取り込み、数年前から急膨張してきた。集まった資金の運用先は地方政府傘下の投資会社(融資平台)の貸出債権や債券、短期金融市場など様々な種類がある。
 規制のはざまで拡大してきた金融商品で、当局の監視の目が行き届いていない。デフォルト(債務不履行)時に投資家である個人や企業、販売者である銀行、インフラ開発の実質的な主体である地方政府など、誰が損失を負担するのかも曖昧なままだ。投資プロジェクトなどが行き詰まれば、幅広い関係者が損失リスクを負担しなければならない可能性がある。
 尚氏は講演で「正確な対応措置さえ取れば、リスクは十分管理可能だ」とリスク管理の重要性を訴えたが、米著名投資家のジョージ・ソロス氏は「米サブプライムローン問題に似ている」と警告している。