適材適所。
* right man in the right place(by 英辞郎)
適した人材を、適した場所、仕事に就けること。
非常に重要な経営ワードであると思う。
経営する側とか、上司が常に考えねばならないマネジメントの要素でもあると思う。
だが。
「その適材」に適所があるとは限らない。
従業員が何万人もいる大企業なら「行き先の選択」も数多くあるかもしれない。
いや、大企業ならば、さらに人事部門が「そんな特性」を把握して、機敏に仕事の環境を動かしてゆくのも難しいことのようである。
そして、またよくある話が「適材はどこにいっても優秀である」という事実。
基本ができている、根性のある前向きな人物はおよそ環境を選ばないのも周知の事実なのである。
どんなに後ろ向きで、消極的で厭世的な人物でも、「ある気づき」が元で人間が変わる、ということを自分たちは少なからず目にしているものである。
つまり「適材に適所をあてがう」というだけではなく。
「適材に適所(環境)を作り出す」ということか。
さらには「適材になるような動機を与える」という、完全にマネジメント・マターの話になってしまうのであった。
どぶ浚いだって、トイレ掃除だって、ものすごく高いモチベーションを持って仕事している人はいる。
適材が、適材にならないのは実は「経営環境の問題である」ということなら大いに考え直さねばならない、と思う。
適材適所、というのはそんな恐ろしい経営訓だったのである。(大汗)