藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

独占と分散

*[次の世代に]いよいよブロックチェーン
ビットコインが世に出て十年。
(先日また100万円を超えた)
それはともかく。
いまひとつビットコインがメジャー通貨になる気配がない。
記事にもあるが、これからの普及のキモは「ブロックチェーンを使った〇〇」になりそうだ。
もっとも、集中管理は効率的で、寡占・独占も利便性と結びつく。
反対に分散や分権は非効率になりがちだ。(記事より)

これだけ通信のやり取りが増え、しかも一番大事な「金の送金」には手数料がかかる。

その手数料が新技術で「銀行を飛ばす」というのがモデルの核心だ。
すでに新興国ではそうした"スマホ送金"が実用化しているという。
一週遅れで先進国にも一気に入ってくるだろう。
その時に使われるのは「銀行系の仮想通貨」だろうか。
それとも「新興業者の仮想通貨」だろうか。
それとも「優良企業の発行する仮想通貨」だろうか。
それとも「ベンチャーファンドの発行する仮想通貨」だろうか。
 
GAFAの「情報寡占化に伴うリスクや悪用」という問題も解決できるかもしれない。
「個別の確かな通信手段」と「中央集中管理」は共存できるのではないだろうか。
"情報管理"で手数料を得てきた銀行などには、お寒い将来だと思う。
 
ブロックチェーン分散の利点 GAFA寡占の弊害克服
2019年1月13日 18:00
2009年1月3日にサトシ・ナカモトと名乗る技術者集団が最初のビットコインを"鋳造"してから10年がたった。
17年後半の高騰の後1年あまり値下がりが続くビットコイン価格の行方に関心が集まる。だが、今経営者が注目すべきはビットコインそのものよりむしろ、その基盤として発明されたブロックチェーン(分散型台帳)技術の方だろう。インターネットを基盤とする巨大企業による寡占の進行で、情報の分散・自律処理の仕組みであるブロックチェーン技術の存在意義が高まってきたからだ。
GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に代表される巨大IT企業は、それぞれ単一企業が中央集権的に億人単位の利用者のネットワークを運営・管理する。小さな間違い一つで膨大な量の個人データが流出したり第三者に悪用されたりする。集中管理のシステムが壊れれば全体が動かなくなる。
つまりフェイスブック個人情報流出などの不祥事で浮かび上がったのは、個別企業の善しあしよりも、世界の多くのネット利用者のデータを一握りの企業が集中管理している今の状態そのものにリスクがある点だ。米司法省や連邦議員はネットの各分野で成立しつつある独占状態を問題視し始めたといわれる。
もっとも、集中管理は効率的で、寡占・独占も利便性と結びつく。反対に分散や分権は非効率になりがちだ。一企業の製品であるウィンドウズの独占でパソコンの利便性が飛躍的に高まったのは代表例。権力が分散する民主主義の方が集中している独裁制より意思決定に手間と時間がかかる。
このため集中や寡占の弊害を克服するには利便性と分権・分散を両立できる新たな仕組みが求められる。そこで、中央管理者のいない分散型ネットワークの構造で、経済取引などの各種情報処理をネットワーク全体で自律的に進められるブロックチェーン技術をうまく活用すれば、個人にとって安全で利便性も高い仕組みの実現に道が開ける可能性があるのだ。
ブロックチェーンの記録内容は、運営参加者全員が全く同じものを分散共有し、全員で同じ内容を書き込んで更新していく。各運営参加者の更新作業は、設計者があらかじめプログラムしておいたアルゴリズム(処理内容を決めて実行し記録する手順書)に従って自律的に実行される。一個人や一企業の独断や間違いに全体が左右されることがないようにできている。
用途は仮想通貨の台帳だけでなく、各種ソフトウエアの記述・実行の基盤としても使える。今は処理速度が遅いが、高速大量処理の技術開発が急ピッチで進んでいる。その開発が進めば「分散型でも効率的な基盤技術になり得る」と、代表的な汎用型ブロックチェーンであるイーサリアムを考案したビタリック・ブテリン氏は説明する。
ウェブや電子メールの登場でインターネットの普及が進んだように、誰もが使いたがる強力な応用サービスを開発できれば、ブロックチェーンの普及は一気に進む可能性がある。今、目の前に広がる巨大なビジネスチャンスである。