藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

伸縮思考

*[ウェブ進化論]ゼロから考える。

この本の「政策をゼロから考える」という一節があり、それが頭に残っている。

政策の話ではなく。

そういえばずい分「ゼロから考える」ということをしていないことに気づく。

歳を取れば取るほど「政治ってそんなもん」とか「子供ってそんなもの」とか「仕事とか結婚なんて」とか果ては「若者は」「人生なんて」と分かった風に考えがちだ。

思考の当てはめ、である。

こういうものを駆使していると、結論が出やすいし悩まなくてすむから。

けれどこうした「当てはめのパズル」ばかりをしていると本当のショットカット人間になりはしないだろうか。

 

あれは右、これは左、あそこは中道左派、という具合になんでもラベリングしておくと便利だし、何より世の中の根本なんて考え出したらどうも哲学的になってきて面倒くさい。

例えるならば「根本的なところ」にまで一度行って、再び「元へ戻ってくる」思考力、といったところだろうか。

 

思考の"伸び縮み"である。

 

こういう訓練を繰り返していると、本書のように根拠のある面白い提言が作れるのかもしれない。

そういう人の書き物を読むのは実に面白い。