藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

便利の裏側で色褪せていたもの。

梅田さんのブログより。

http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20070409

棋士であり、将棋解説者の金子金五郎氏の執筆風景から

(前略)
そこでたった一人で、通信手段もないから誰かと相談したり、新しい情報を得たりすることなく、対象(金子の場合は対局の棋譜)と孤独で向き合い原稿を書くわけである。当たり前のようで、今の知的生産とは全く違う。


そうなのだ。
デジタルのおかげで。


ブログなど正にそうだが、「書くこと」と「調べること」がかなり混ざり合っている。


そして、webで調べ調べしているうちに、別の話題に入っていたり。


「あやふや」な状態を善し、としてしまっている。


そうなのだ。
「一発勝負の精神」が失せてる。
つまり、「論旨の明確さ」か。

なんでも、便利に(リソースが豊富に)なると、結果的に作業効率を落とすのだろうか。

プログラムを書く時(当時のCPUは「時間貸し」だったので)、何度もテストしたら先輩に「一回で仕上げろ!」とドヤされたことを思い出す。


今なら自分のマシンで、時間を気にすることなくテストもデバッグもできる。


だが、生産性は上がっているか?というと、そうでもない。


ベテランSEは
「あやふやにプログラムを書くためエラーが「もぐら叩き」。結局出来上がりが遅い」という。


ロジックの「詰め」が甘い、ということだ。


あいまいが許されるから

ビジネスの世界では、よく「待ち合わせの時間のこと」などが話題になる。


二十歳過ぎのころ、某カネボウの友人から「〝カネボウタイム〟というのがあり、約束の20分前に全員がそろわねばならないのだ」と聞いて驚いた。


それほどでなくとも、待ち合わせ場所や時間を予め念入りに確認し、時間より5分前に行くのは社会人の基本だった。


今は、「9:00アポなんで、だいたい駅ヘンで」というのが普通になってしまった。でお互い正確な場所を知らず、5分前に大あわてしたりするのだ。

ひるがえり、ブログの書き方

そんなことはともかく。
最近、ブログをupしていて、自分がヒヤッとしたのだ。


なんとなく書き始めて、調べながら、文章の筋道を作っていくような。
それでいいのか、と。


一回性、というもの。いわゆる一期一会、の精神がなくなっていたか。


今日のこのエントリは一度きり。
前にも書いたが七千回くらいしかないのだ。



金子金五郎ほどではないにせよ、一日一度の真剣勝負、という精神で望みたい。(省)