藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

電子書籍の値段。


アマゾンが電子書籍の価格を一部値上げ。
一冊当たり13-15ドル圏にするという。
ここ2-3ヶ月、かなり勢いのよかった電子書籍ブームがちょっと冷水を浴びた感じか。


印税が最大七割になるというので、すわ出版革命か、と思ったが現実はもう少し緩やかなようである。
それにしても、(理論上は)
編集がなくなり、
校正、校閲もなくなり、
印刷工程もなくなり、
取次もなくなる。

それなら「印税七割」はあり得る数字かと思う。

販売価格は合理的に。

まあ今でもアマゾンは「マーケットプレイス」という中古市場を同時に作り出し、新刊でなければ「最低一円」で購入できる本も少なくない。(送料は280円とか)
電子書籍では、ぜひ本の価格も合理的にスライドしてもらいたいと思う。


文化の普及、という点から考えると、あまり高額化はして欲しくないところだが(村上春樹、一冊5千円とか)、利益が上がっていけば、ある程度スライドして安くなり、さらに普及しやすくなる、というような「傾斜料金」の導入をぜひ検討してもらいたいと思う。


デジタルで管理しているから、設定値さえ決めてしまえば、コントロールは非常に容易である。
したがってベストセラーは益々読まれることになる。


また反対に、この本は自分から薦めたい、というときにはプレミアム募金もできて良い。
その昔、ウェブ進化論を皆が自費で購入して、周囲の目ぼしい人に配っていたことのネット版である。
意外にそういう心理は働くものだ。
支援する寄付者は、その名誉がつらつらと記名されて行くとよいだろう。


どうも一気に普及しそうな気がする。


米アマゾンが一部電子書籍を値上げ 出版社の要求受け


 米インターネット小売り大手アマゾン・コムは1月31日、同社の電子書籍端末「キンドル」向けの一部書籍の販売価格を値上げし、12・99〜14・99ドル(約1170〜1350円)に改定すると発表した。
アマゾンの安い価格設定に不満を持つ大手出版社の要求に応じた。


 アマゾンはこれまでベストセラーを含む単行本の中心販売価格帯を印刷版の半額以下の9・99ドルに設定、キンドルの販売を伸ばしてきた。
電子書籍の値上げを求める動きが他の出版社にも広がれば、アマゾンがビジネスモデルの変更を迫られる可能性もある。

 英米を中心に事業を展開する出版大手マクミランは最近、アマゾンに対し販売価格の引き上げに同意しない場合、電子書籍と印刷版の両方を供給しないと通告。
反発したアマゾンはマクミラン書籍の取り扱いを一時見合わせたが、最終的に受け入れを決めた。(共同)