藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

さよならの覚悟。

長生きするほど生きるためのリスクが高まる。

何のための長生きか、と。

生きることが例の"自己目的化"しているのだ。

こいつは、生きていく上ではある程度は必要だが「肥大化」してもらっては困る。
どこまでも生きたい生きたい、という気持ちはある程度で自分でケリをつけなきゃいかんと思う。
他人が「もういいでしょ」て言いにくいから。

医療費が増える一方なのも根っこはここにあると思う。
(行政の仕組みが、その制度設計を根本的にミスっているとも思うけれど)
自分についての判断を先送りして、ダラダラと政治に身を任せていては後世にも迷惑がかかるというもの。

あ。
ある程度で未練はたち切る、というのはどこか恋愛に似ている。

長寿化 変わる保険 来春にも料率改定、死亡リスクより「生きるリスク」

 今や人生80年とも90年ともいわれる長寿社会となった。それを受け、生命保険各社は来春にも保険料を改める。一定期間内に死亡した際に保険金を支払う定期型の保険料は下がる半面、病気にかかるリスクの高まりを反映して医療保障など生きるための保険料には上昇圧力がかかる。一方、契約者側も生存中のリスクに備える商品に軸足を移し始めている。生保も契約者も保険の損得勘定が問われる。(亀井勝司)

 保険会社は保険金支払いのデータなどに基づいて作る「標準生命表」を基準に保険料を決める。生命表はほぼ10年おきに見直され、今回の改定が2回目。現在の2007年版では40歳男性の場合、1000人いると年間1.48人が亡くなるとされる。来年4月に改定されるとこれが1.18人に下がる。改善幅が20%にものぼるのは「病気の早期発見など医療の進歩」(大手生保)の影響という。

死亡保障下げへ

 死亡率の低下は、保険会社が保険金を支払う確率の低下を意味する。日本、第一、明治安田、住友の大手4社をはじめ生保各社は新規の契約者を対象に、死亡保障の保険料引き下げに向けて準備を始めている。

 計算上は、保障期間が10年間の定期死亡保険なら5〜10%ほど保険料が安くなる見通しだ。いつ死亡しても保険金が支払われる終身保険は引き下げ幅が1〜3%程度にとどまるとみられる。

 「保険=死亡への備え」とは限らない。長寿化に伴い、契約者側の意識や需要も変化してきている。

 生命保険文化センターが男性が加入している死亡保障の平均額を調べたところ、16年は1793万円だった。2382万円だった07年から25%減り、1996年に比べると33%も減った。共働き世帯が増え、少子化もあり、自らの死後に家族に残す保険の必要額は減ってきている。

 代わって需要が高まってきているのは、自らの病気やケガへの対処や、それで働けなくなった場合といった「生きている間の備え」だ。

医療型が伸びる

 生命保険協会によれば16年度の医療保険の新規加入契約数(355万件)は終身死亡保険(351万件)とほぼ同数だった。終身死亡保険は5年間で1%減だったが、がん保険は33%伸びた。

 平均余命が延び、高度医療の導入などで医療費は急増している。厚生労働省によると生涯医療費は06年度の2200万円から14年度は2600万円になった。病気やケガによって働けなくなる場合に収入を保障する保険も注目される。厚労省によると障害発生率は35〜44歳の男性で死亡率の8割程度、同年齢の女性は2倍を超えている。

 長生きするほど生きるためのリスクが高まる実態を映し、医療保険などの保険料は理屈上、高まる。だが医療保険は新規契約が見込める成長分野なだけに、生保各社がそろって値上げするとは考えにくい。生命保険協会の根岸秋男会長(明治安田生命保険社長)も「各社で対応がばらける可能性がある」とみる。

 生保各社にも契約者にも押し寄せる長寿化の波。生命表は、その現実を改めて数値で突きつける。改定は自らが必要とする備えについて考えるいい機会といえそうだ。