*[ウェブ進化論]*[一周回って]サーバーのいらない時代に。
日本のフィンテック開発が迷走しているという。
具体的にはAPIという「銀行とのコードのやり取り」がそろっておらず、みなバラバラになって苦労している、というよくあるやつだ。
自分がシステム業界に入って33年になるが、この手の話はなくならない。
日本人は同調圧力が強いと言われるが、ことシステムに関しては「自社だけ」のやり方にこだわりが実に強い。
原因はおそらく「工夫」にあると自分は睨んでいる。
データ入力の順序とか、エクセルのシートの構成とか、業務の現場にいる人が様々な工夫をするから「〇〇さんオリジナル」のシステムがどんどん増えていくのだ。
日本人は工夫する民族なのである。
EUもアメリカもパッケージソフトが発達しているが、彼らは定型業務に執着がないから「ハイハイ、このフォーマットね」と殊更こだわりはしない。
それはともかく。
ネットが発達する前に、いち早く電話網が整備されSWIFTなどの銀行間送金システムが整備された。
それが今見てみると、実に古臭い仕組みになってしまった。
銀行の「送金」という一大業務が銀行のものでなくなる日も近いだろう。
フィンテックのAPIの企画がどう、などと言っている間に「スマホどうし」の送金システムが出来てしまえば、それでゲームチェンジになるだろう。
「サーバーを通さない時代」がいよいよやってくる。