藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

コロナ契機(1)

*[次の世代に]うそ八百。

コロナ騒動がビジネス界にもたらした最大のショックの一つに「DX化の波」がある。

いろんな人たちの保守とか保身とか、あるいは行政の規制とか、既得権益とかはまだまだあるけれど、そういうことを押し流す「津波」といってもいいだろう。

 

自分はIT業界に入って33年になるが、その当時から「なぜ自動化しないのだろう」というような場面に頻繁に出くわして、当時の業界の若者なりに「素朴な疑問」を持っていたことを思い出す。

そうしていて時が経つうちに、自分も「因習ゾンビ」の人間になり「日本人の業務は細やかだから」とか「ホワイトカラーの仕事は製造業とは違うから」とか、様々な理由を作りながら"稟議書"だの"業務マニュアル"だの"人事考課"だの"見積書"だのが決してペーパーレスにならない現実を目の当たりにしてきたのだ。

代表的なDXはテレワークで、まるでコロナに脅されるように「電車に乗れない」「出勤できない」となったら途端にその働き方までコロッと変わってしまった。

これまで「それは無理」と言っていた自分たちを、ここで強烈に反省しないと、また同じことが日本では繰り返されるに違いない。

『日本の大人たちはこれほど「前例」にこだわり、「変化」を嫌いまた恐れ、「一度得た利得」を手放そうとしない』ということを、"敗戦と同じくらい"の強さで記録しておかないと、またこの慢性病にかかってしまうと思う。

 

おじさん達はともかく、特に若い人にこそ「そういう大人になるな」、「ものごとは合理的に考えよ」ということをアピールしておかないと、また彼らは自分のように「既製のゾンビ」みたいになってしまうだろう。

 

ここでも"大人のいう当たり前"は要注意。

素直に疑ってかかろう。