ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/11/06
- メディア: 新書
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梅田さんの最新著。
「ウェブ進化論完結篇」とまで書いてある。
ウェブ進化論-本当の変化はこれから始まる-
に比べるとウェブ時代をゆく、は副題が
「いかに働き、いきに学ぶか」となっている。
そもそもの主題が違うのかもしれない。
まだ目次しか見ていない自分にとって、少しだけ思うこと。
ウェブ進化論との差
「ウェブ進化論」はおそらく、将来その発生の出自が問われるくらい「稀有の書」として後世に残るのではないか。
その意味では、文芸春秋など一般に「軽め」に扱われているのを見ると、ある種の憤りを感じる。「んもぅ、わかってないな」と。
まあ、それはさておき。
著者がその後、茂木健一郎をはじめ、あまたの人々と対談し、考え続けてきたこと。
ウェブ進化論からはまだ、一年半と少ししか経たない。
ウェブに出会い、自ら「狂気の連載」という一年以上のブログ・レポートを経ていわばウェブ進化の第一人者、
とされてしまった著者の苦悩を感じる、のは梅田ファンの自分だけだろうか。
あれほど、今のウェブについての「体系」を教わり、また「向き合う思想」についていろいろと示唆されてきたのに、
さらに「その先はどうなるのだ」と無理強いしている気になる。
「オプティミズム」をはじめ、自分が「ウェブという存在そのもの」に受けてきた影響はほとんど「梅田論」にあると言っていい。
その後の「ウェブ人間論」、「フューチャリスト宣言」を通して辿ってきた軌跡は、自分の人生と共にある。
まだ、これから「ウェブ時代をゆく」を読む前に、一言。
何か、将来についての「決定書き」を他人に求めるのは、正しくなく。
自分も将来について考えるメンバーの一人でありたい。
梅田さんの「ウェブ進化論」はそのまま「われわれへの提言」であると、捉えたい。
すぐに「結論は」と求めるのは、止めよう。
「これから広がる世界」をいかに有意義なもの、として捉えるか。
「ウェブ実用世代」のこれからにとって、まさに眼前のテーマだ。