藤野の散文-私の暗黙知-

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ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!

ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!

やられた。
梅田望夫の金言選集。


それも「急がばまわれ…」とかの故事成語ではない。
現代の、まさにウェブ時代の金言を定理にまとめた、と。


まえがきより

未来を見通すことなど誰にもできないが、こうすればクリアに想像できるのか。
世界の成り立ちなど誰にもわからないけれど、こうすれば見晴らしがよくなるのか。


  十六年前、アメリカにやってきたばかりの私は、「ある種の人々」が英語で発する切れ味の良い言葉を読み、その言葉の背景にある思考や発想によりそって深く考えることで、それができるのだ、という発見をしました。(中略)


  特にシリコンバレーでは、そういう人々がビジョナリーと呼ばれ、オピニオン・リーダーとして大変尊敬されていることを知りました。
彼ら彼女らの切れ味の良い言葉の数々が、多くの人にインスピレーションを与えるからです。
 そういう発見をして以来、私はひたすら、ビジョナリーたちの切れ味の良い言葉を探しては考える、ということをずっと繰り返してきました。
日々の仕事での経験にビジョナリーたちの言葉を照射しては変化の予兆をとらえようとしてきました。
これが、今も続けている私の勉強法の核心なのです。
(中略)


これも「ロールモデル思考法」*1の一形態だ。
いや中核を成すのかもしれない。
それはこんな言葉にも見て取れる。

この本を作る仕事をすすめていくうちに私は、なぜ自分はこんな砂金の探索に大切な人生の莫大な時間を費やしてきたのだう、と自問することになりました。
金言とは、その言葉の切れ味ゆえに、世界の成り立ちがくっきりと浮かび上がってくるものだったり、未来の姿を想像する補助線になったりするわけですが、それ以上に、前を向いて生きる希望やエネルギーを私に与えてくれていたのだ、ということに気付きました。
この言葉をエネルギー源して、未知を楽しむ心を、知らず知らずのうちに私は養ってきていたのです。


 言葉の力はおそろしいものです。毎日毎日、心が萎えるような言葉をシャワーのように浴びるのと、オプティミズムにあふれた未来志向のわくわくする言葉に勇気付けられるのとでは、同じ人でもまったく違う人生が広がる。
そんな思いをあらためて強くしました。
(後略、p10より。原文は青字なし)

ブログを書くようになって最近「言葉」について考える機会が増えた。
言霊、とはよく言ったもので自分たちが日常使うことばとは別の生き物、として自分たちは「それ」に強く影響を受けていると思う。


逆にそんな「師」がいつもそばにいることを意識できていれば、生きていくことにずい分、励みにもなるのだろう、などとも思っていたところ。


構造化の楽しみ

5つの定理、と題された章立て。
第一定理 アントレプレナーシップ
第二定理 チーム力
第三定理 技術者の眼
第四定理 グーグリネス
第五定理 大人の流儀


なんとなく、梅田さんの「構造化の臭い」がプンプンと。
特に四章あたりはかなり気になる内容だ。


少し時間をかけて読んでみたい。

*1:自分の好きになった「対象」を分析することで、自分の志向を客観的にとらえよう、という梅田氏オリジナルの思考術。