薬事法改正で、市販薬の七割が「ネット購入禁止」になるという。
そもそもの動機は省庁の思惑のようだが、まあ時代には逆行している感は否めぬ。
そもそもインターネットのアダルト規制に似たりで、「徹底的に規制」すべきか、「もはや時代に逆らえぬ」とハラを決めて、「いかに対処すべきか」というルール作りを本気でやるか、はこれからも各種規制に挑む際の大事な姿勢だろうと思う。
ネットビジネスは当初「アダルトと賭博」以外はビジネスにならない、というのが常識だった。
それから十年、まだ基盤は脆弱ながら、楽天とかヤフーとか、いわゆる「インフラ屋さん」ではないビジネスユーザはずい分と増えたものだ、と思う。
雑貨の販売などはオークションサイトを利用するのがもはや「常識」だし、紙媒体をバラ撒かず、カタログはネットのみ、という先駆的な企業も多く出てきた。
(appleはそんな意味でもカッコよし)
スモールビジネス、と言われる「ほとんどトントン」くらいだけれど、好きな趣味などを追求し、その成果を理解し合える数少ない「同好の士」たちが集い合えるようになったのもネットの恩恵だ。
ずい分景色は変わってきたな、と思う。
いつか来る「その日」
紙媒体を「完全に越える日」はまだ遠そうだが(新聞がなくなる日が来るかどうか、を舌戦していたのは十年前。いよいよずい分旗色は悪くなってきた)
本のような様式の「ペラペラ捲(めく)れる表示装置」が開発されるその日まで。
「それ」が開発されるまで、氾濫する情報に比例して、我われは紙を使い続けることになるのだろう。
なぜ「紙依存」から脱せないのか。
それは一覧性か。
ということは「それ」を克服したとたんにデジタルは紙を超える、と予想する。
本当のサイバー社会、とは実はそれからなのではないか。
などとも夢想した。