やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論
- 作者: 島岡要
- 出版社/メーカー: 羊土社
- 発売日: 2009/08/01
- メディア: 単行本
- 購入: 7人 クリック: 125回
- この商品を含むブログ (69件) を見る
ああ英語力。
日本人が、日本語を使い、また日本語が漢字、仮名、を持ち、繊細で便利過ぎて。
しかも、英語圏の言語とは音のツボが違うという。
そんなことゆえ、また英語の習得で一入悩む日本人の何と多いことか。
自分もその一人だが。
だが。
「目的あっての英語」なのだと、つくづく思う。
それなしに、いたずらにネイティヴを追いかけるのは無駄ではないか。というメッセージがここにある。
ここも「戦略的」である。
「海外出張や会議で困らない英語」とか
「自分の専門分野でプレゼンと'質疑応答'ができる英語」とか
「自分の強い趣味の分野で、友人と自由に交流できるための英語」とか。
何か目的があれば、克服の方法もた易く見つかる。
これが反対に、「日常会話と、映画のセリフ、町中のショッピングにビジネス誌の読解も」みたいになると収拾がつかない。
研究者の英語。
筆者の唱える「サバイバル・英語術」とは。
ずばり「アウトプット・集中投下作戦」。
より多くの会話を聞く、とかネイティヴとの会話を試みる、ということをしない。
「全てをアウトプットに」である。
「自らの研究室で、能動的に英語のアウトプットを浴びせる」ことだけを目的にする。
そして、その材料は自分がこれまで蓄えてきた「知恵、ノウハウ、人間性」である。
これは、年とともに古びない。
また年下よりも圧倒的に有利。
人間力で勝負、というか、エネルギーの源泉にするわけだ。
スタンダードな学習方法を敢えて捨て、一番自分にとって劇的な方法でサヴァイヴを図る。
著者は言う。
この英語学習術はSBA(先のstrength based approach)に則っていると。
英語の発信の源泉を、自らの「知恵、経験」を核に据えることによってまあレバレッジを利かせているのだ。
著者はこれを「人間力英語術」と称しているが、まったく研究者でない自分たちにも応用が効くと思う。
漫然とした、拡散的な英語の学習から、いくつかターゲットを決めよう、と自分も思った次第である。
感謝。