部分練習集。
ピアノ曲の練習などしていて、「お、一段と滑らかになったな」とか「お、メロディくっきり」とかの瞬間が快感だとすれば。
イヤなのは、毎度必ず引っかかるところ、とか粒がそろわないことろ、とか主旋律埋没事件、とかそんな瞬間はとても気分が悪い。
最初のウォームアップもそうだが、右手と左手の「分奏練習」とか、この「難しいパッセージの抜き取り練習」というのはとてもしんどい。
ボトルネック。
ところが、それが解決しないと曲全体が仕上がらないのだ、ということを自分は頭で分かっていても体が分かっていない。
一曲の中で難易度がA、B、Cの三つくらいで構成されていれば、(大体サビの難しいところは必ずあることが多いのです)、同じ頻度で練習していては難度Cのフレーズはそりゃ何時まで経てもうまくならない、というかまあそんな練習は非効率である。
何となく体の拒否感があって「そこ」に目が向かなかったが、ひょっとしたら、ひょっとして良い年末を迎えることができたかもしれない(嬉!)
何でいままでこんな当たり前の理屈に気付かなかったのだろう。
名づけて「繰り返し練習集」となんかシュウシュウした名前だが。
ということで、楽譜を全部コピーして「要練習部分だけ」を切り抜いていこうかと思ったが、ちょっと省略。
付箋をべたべたと該当部分に貼る。
で、いつもの通し練習、の前に「付箋紙リレー」でその部分だけを集中的にやることにする。
さて、およそ十冊ほどの楽譜に付箋紙がベタベタ。
ハノンのウォームアップの後に、これに向かう。
やってみると・・・・
予想以上につらい。
何かマゾ的ですらある。
しかも右手と左手は交互に。
さて一月ほどで成果を見たいと思う。
ところで。
苦手ドリル、応用編。
お稽古ごとなら、一つ一つの「作品への取り組み」ということがあるので、「上達への練習」という図式が成り立つ。
だが、仕事とか、恋愛とか、勉強とか、そこでははっきり「上級者レベル」とか「これは基礎練習です」とかいうことが見えにくい。
だから苦手なことがあっても、結構放置しがちではないだろうか。
例えば、仕事での英会話が苦手で、ついそれを避けてしまう行動に出る、とか。
苦手分野の勉強は時間を少なくしてしまう、とか。
島岡要さんの「強みを活かす」アプローチでは、苦手分野は必要以上に時間をかけないこと、という鉄則があった。
ただ、もし「それ」が必須のスキルなら、話は別である。
島岡さんの場合はそれが「中年から始める実践英会話」だった。
克服してもしなくてもいいようなものなら、思い切って切り捨ててしまう。
だが、「克服マスト」なら。
その弱みを徹底的に鍛え上げるしかないではないか。
自分の強みを知る、というのは自らを客観的に見る、という一番難しいことを要求される。
だが、自分の弱みもまた、人からは容易に指摘を受けにくく、長い目で自分を見るといびつな形をしていることは多いのではないか。
島岡さんの著書ではSBA=Strength Based Approach、であったが、新しく
「Weakeness Reinforced Approach(WRA:弱点補強法)」などと名づけてみる。
ちょっと今年の課題にしてみようと思う。
本年もよろしくお願いします。