藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

政治家の資質。

金持ちになる心の準備をしない人が金持ちになること、は意外に多い。
で、必ずこんな話になる。

文藝春秋 2011年 03月号 [雑誌]

文藝春秋 2011年 03月号 [雑誌]

今月の文言春秋に海部元総理の手記があり、三木元総理の政治信条である

「政治家のもっとも大切な資質は一億国民の倫理観に耐えうること」

という言葉があるが、正に政治家を志す人はそこから始めるべきだろう。


選挙に勝つため、という目的が最優先し「戦うことにただ強い」という人が台頭すると、「いっつも同じ話」になり、また国民は「政治家とか政治そのもの」に幻滅することになるのである。

度外れた金使い


エジプトを追われた大統領が「数兆円」の資産を蓄財していたという。
晩節はご多分にもれず。
政権を追われる数日間に資産隠しを試み、またそれをEU各国から凍結される、という醜い事態に至っている。


日本でも政治家のよく似た話は数多ある。
そう考えてみるとよほど「財界」の成功者にはよほど「人物」が多いのではないか。


財界には、いくら私財が多くとも「生活は質素」を旨としていた先輩たちは実に数多い。
また逆に、自らの努力で儲けた人が、自らで使うことにはあまり異論もないと思う。


政治という、正に「超権力」を利してそれで利益誘導をし、私財を蓄える、というのはそこだけで参加資格を満たしていない。
まず政治家を志す、というのならば「そこ」が全てに勝る適格要件なのである。
「権力の掌握」が政治家の本分、とはよく言われるが、結局間違った動機は、当人にも周囲にも不幸な結果をもたらすのだ、ということをこれから政治家志望をする人には、ぜひ分かっていてもらいたいと思う。

3兆〜6兆円規模! 英が前大統領の海外資産凍結呼びかけ
【ロンドン=木村正人】ケーブル英ビジネス・改革・技術相は13日、400億〜700億ドル(3兆3千億〜5兆8千億円)ともいわれるエジプトのムバラク前大統領の海外資産を凍結するよう国際社会に協力を呼びかけた。スイスはすでに前大統領一族の銀行口座を凍結。前大統領が辞任までの18日間に海外資産を隠したと報じられており、英重大不正取締局(SFO)が調査を始めたもようだ。


英メディアによると、前大統領一族はエジプトに外国資本が進出する際、パートナー契約を結び、巨額の報酬を手にしていた。海外の銀行に口座を開き、ロンドンやニューヨーク、パリに不動産、金塊などを保有していた。前大統領の次男ガマール氏はロンドンの高級住宅地に居を構え、株式投資ファンドを創設。ナイトクラブで1本1万6千ポンド(213万円)もするシャンパンを注文して豪遊していたとされる。


欧州連合(EU)は先月末の外相理事会で、国外逃亡したチュニジアのベンアリ前大統領夫妻がEU域内に保有する資産を凍結することを決めた。EUはエジプト政府から要請があればムバラク前大統領一族の資産も凍結するとみられる。