藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ものすごい力。


愛読する南淵先生のコラムより。
ガン患者の臭いを9割の正解率で犬が嗅ぎわけるという。
西洋医学の最先端にいる南淵氏が言う。

太古から人類の友人であったイヌはやはりただ者ではなかったのです。


イヌは人類の最先端のがん診断技術を鼻で笑っていることでしょう。

それはともかく。
話題は変わり、南淵氏のご専門、心臓外科では「牛の心臓周辺の膜」が、人の人工弁の重要な部分に役立っているという。
「(牛の心膜ほど)そこまで丈夫な膜を、人類の技術では合成できない」そうである。

ディズニーに「ポカホンタス」という、アメリカ先住民の少女の物語があります。そこに「風の色」という歌があります。「大自然も動物も私たちは互いにつながっていて一つの輪の中にある」というメッセージが込められています。

そして、現代医学の最先端にいる氏が、その立場にいるからこその知見で、自然の驚異をあらためて噛みしめる。

人類が及びもつかない、とてつもない力がこの世界を造っているように思います。それは神。ブラフマー。造物主。大日如来様・・・名前はわかりませんが、とにかくそんな、ものすごい力です。その力を心の底から敬うことが恩恵に預かる秘訣かもしれません。

yomiDr.から
ウシ様のおかげで心臓手術
がん患者の臭いをイヌが嗅ぎ分ける。こんな研究成果が九州大学から発表されました。


300人で検証して9割の正解率だったとか。血液検査や精密検査でもわからないことがある「がん」を、イヌが嗅ぎわけるとは驚きです。


固定観念を排した柔軟な発想でしか生まれてこなかった発見でしょう。イヌ様様です。太古から人類の友人であったイヌはやはりただ者ではなかったのです。イヌは人類の最先端のがん診断技術を鼻で笑っていることでしょう。


そしてイヌ派の人は鼻高々。僕のようなネコ派に言わせれば、「イヌって役に立つんでしょうけど即物的なんですよね。その点ネコの価値は形而上学的なんですよね。永遠絶対って言うか、悟性じゃなくて感性って言うか、とにかくかわいい」。


さて、心臓手術の領域ではウシにお世話になっています。心臓外科医にとってウシは崇めなければならない、崇高な存在なのです。


それはウシの心臓を包んでいる膜「心膜」が、人工弁の重要な部分に使われているからです。重要な部分とは弁のパタパタ動く部分「弁尖(べんせん)」です。人工弁(生体弁)というのは、この弁尖を「鋳型」にぬいつけたものなのです。


人工的な膜もできてはいます。しかし心臓の一部として、一日に10万回も閉じたり開いたりしていると、数か月で破れてしまうのです。


ウシの心膜は最低でも10年はもつと言われています。経験上、20年はもつのではないでしょうか。そこまで丈夫な膜を、人類の技術では合成できないのです。大事な部分は人間が作ったものではない心臓弁は、厳密には「人工弁」と呼ぶにふさわしくないでしょう。


ウシもイヌと同様、太古から人類生活を支えてきた動物です。


ディズニーに「ポカホンタス」という、アメリカ先住民の少女の物語があります。そこに「風の色」という歌があります。「大自然も動物も私たちは互いにつながっていて一つの輪の中にある」というメッセージが込められています。


人類が及びもつかない、とてつもない力がこの世界を造っているように思います。それは神。ブラフマー。造物主。大日如来様・・・名前はわかりませんが、とにかくそんな、ものすごい力です。その力を心の底から敬うことが恩恵に預かる秘訣かもしれません。


ウシに大いに助けられている現代の医療現場で、そんなことを思いました。