藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

政治の保証。

yomidr.より。
シリアスな問題。
「単身者の老後」について。
こうした問題は、まだ比較的新しい問題であり、あまり深い考察もされていないと思う。
そして、元々考えて見れば「老後の安心」というテーマには、単身者かどうか、ということよりは「資金計画が重要である」ということのようである。

・賃貸ではない住処があるかどうか。
・月々の必要経費vs年金額の対比
・不測の事態(病気など)への備えはどうするか
・介護が必要な場合の対応は事前に自治体などへ出来ているか?

と、考えてみると、どれもが「お金の問題」に起因していることに気づく。
詰まるところ、経済的に余裕があれば、介護にせよ認知症にせよ、何らかの対処が可能である。
今の時代の、最大の不安は年金問題と同様、「老後の経済問題」に他ならない。
しかし、これを充足するだけの厚生制度を確立するのも、今の日本の人口構成や、税金の成り立ちからは困難なのである。

つまり、これからの日本国民は、「独居で安心して最期まで暮らす」と言うことについての保証も難しいし、
一人一人の「年金保証」という観点でも、すでに「必ず食べられる」という水準を下回ってしまっているという現実である。

だったら、国にはもう頼らない、と見捨ててしまうのも「いきなり秩序が保たれない」とは思う。
けれど将来の安心の担保のない年金制度は、遠からず維持が難しいだろうと思う。
日本人として、「どんな人が、リタイアした後にどんな老後を過ごせるのか」という当たり前のことを、近々政府は再定義しなければならないのではないだろうか。

単身者の老後、状況を整理
ずっと独身だったり、離婚したりして、独り暮らしで高齢期を迎える人が増えています。単身者が老後を安心して過ごすには、どんな準備が必要でしょうか。

 老後の心配事は、お金、健康、住まいなど様々です。まず、自分にとっての不安は何か、落ち着いて状況を整理してみましょう。そのうえで、解決策を考えます。

 お金については、年金収入を基本にした10年程度の資金計画表を作成すると、今の準備で足りるか確認できます。有料老人ホームなどへの住み替えを予定しているなら、その費用も資金計画に盛り込みます。

 自分でお金を管理するのが難しくなった場合のことも考えておきましょう。全国の社会福祉協議会には、預貯金の出し入れなど日常の金銭管理を手助けしてくれるサービスがあります。もっと判断力が衰えた場合に備え、あらかじめ成年後見制度の契約を結んでおく「任意後見」の利用も考えられます。

 急な入院などへの準備も必要です。かかりつけ医や持病の薬などの医療情報、緊急時の連絡先を書き込んだ「安心ノート」を作っておくといいでしょう。病気の治療や介護、葬儀などについての希望、財産の情報なども記入しておけば、万一の場合にも役立ちます。

 介護に関する情報収集も重要。相談窓口としては、各市町村にある地域包括支援センターが頼りになります。介護保険サービス以外にも、見守りなど自治体の独自サービスもあるので、確認を。介護が必要になったときの生活を具体的にイメージしておくと、不安も和らぐはずです。(柳沼正秀、ファイナンシャルプランナー

(2011年12月20日 読売新聞)