藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

リアルと、それ以外の区別。

次世代新幹線は、北海道から北陸、九州西部を網羅する計画を発表。
この先二十年以上をかけて、3兆円を投じるという。

一方無線通信ドコモなどは、「新周波数」を勝ち取り、一兆円をかけてこれから十年余をかけて基地局を整備するという。
通信などのネットワークインフラが、「リアルの配送網と同等もしくはそれ以上の価値」を持ち始めている。

そうした時代をリアルタイムに見てきた世代の感想としては、「リアルは決してなくならず、しかし余分なものは徹底的にバーチャルの置き換わる」ということである。

そうした時代の流れが、「インフラ投資」という確実に目に見える形で顕在化するようになってきた。
もう「ともかく箱モノ、インフラを整備すればいい」という"公共事業盲信型"から、「リアルが絶対のもの」と「ネットワーク経由で何ら支障のないもの」に振り分けられている。

六千億円超をかけて整備する基地局に対し、そのために過程のアンテナに三千億円の「干渉対策」をほどこしてまで、今の世の中には「無線通信網」は必要だとされているのだ。
しかも限られた無線帯域は「国の管理下での割り当て」である。


これからのネットワークには、まだまだこれから「膨大なコンテンツ」が配給されるだろうから、まだまだ「より太く高速な」インフラの整備は終わりそうにない。
21世紀のこの「バーチャルインフラの整備が終わった後」こそ"次の世代の始まりなのではないか"と思うのである。
今自分たちに見えているのはまだ「既存の発展の延長線」なのではないだろうか。

ドコモなど3社に新周波数 6400億円投じ基地局整備
総務省は27日、携帯電話向け電波の新たな周波数帯をNTTドコモ、KDDIイー・アクセスの3社に割り当てると発表した。3社は高速携帯電話サービス「LTE」に活用し、基地局整備に計約6400億円を投じる。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の普及による通信量の増大に対応する。
新周波数は地上アナログ放送の終了で空いた700メガ(メガは100万)ヘルツ帯で「プラチナバンド」と呼ばれる。障害物を回り込んで遠くまで届きやすい電波で、ビル陰でもつながりやすくなる。通信速度が現在の第3世代携帯電話より5〜10倍速いLTE向けに使うことで、スマホの高速データ通信に役立つ。
 3社は新周波数を使ったサービスを2015年に開始する。それぞれ11年間かけて基地局を整備する計画で、24年度までにドコモが2358億円、KDDIが2579億円を投じる。イー・アクセスは25年度までに1439億円を投資する。
 また新周波数は地上デジタル放送の電波とぶつかり障害を起こす、いわゆる干渉の可能性があり、携帯事業者が家庭のアンテナに干渉対策を施す必要がある。このための費用は3社合計で約3000億円となる見通し。
 今回、総務省が割り当てた700メガヘルツ帯は周波数帯に応じて3つに分かれており、電波干渉が少ないとされる「ミドルバンド」はドコモが獲得した。3社が第1希望で争っていたが、総務省の審査により、KDDIイー・アクセスは第2希望の「ローバンド」と「ハイバンド」にそれぞれ決定した。
 プラチナバンドを巡ってはもう一つの900メガヘルツの帯域をソフトバンクモバイルが2月に1社で獲得し、7月からサービスを開始する。