藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

外の声の力。

日立がAIを使って従業員の「幸福感」を向上させるという。
改めて「人は案外外からのアドバイスに弱い」ということだ。
占いとかおみくじとかは昔からあるが、それって「人の心理」を端的に表しているものだろう。

どんな強い人も、他人から「あなたはここに注意しなさい」と言われるときになるものである。
むしろ正常な感性を持っている人ほどそうした「外部の声」を気にしてしまうだろう。

いっその事「他人の声など全く気にせず」という手もある。
けれど、そうした「他人の声にも聞き耳を持つ」という手もあると思う。

自分で思うには

だんだんと年を重ねてくると、「判断の縁(よすが)にはしないが、きちんと聞く」ような姿勢になってくるような感じだ。

客観的な他人の声は、それはそれでとても貴重なものだ、ということが体感的にわかってくるのだと思う。
こういうのが老獪さだろうか。

コンピューターが自動的に割り当てるにせよ、そのメッセージを「自分のために使うかどうか」というのは自分自身の心がけの問題だ。
案外AIに気づかされた、という話はあるのではないだろうか。

日立、社員の幸福感アップをAIが助言 「Aさんと会話しましょう」「午前中にデスクワークを」社員向けに実験2016/6/28付日本経済新聞 朝刊
 日立製作所は27日、社員の幸福感向上に有効なアドバイス人工知能(AI)が個別に配信する実験を始めたと発表した。社内の営業人員600人を対象に名札型のウエアラブル端末で体の動きなどを測定し、幸福度を判定。蓄積したデータから「Aさんと会話しましょう」といった幸福感の向上につながる行動を自動で割り出す。組織を活性化させる支援策として年内の実用化を目指す。

 ウエアラブル端末に搭載した加速度センサーが座る・立つ・話すなどの動きを計測するほか、赤外線センサーで会話の相手や頻度も記録でき、誰とどのくらい話したかもわかる。日立は動きのパターンによって、幸福度を判定するデータベースを構築しており、1カ月間の行動データと照らし合わせたうえで、どの行動で幸福感が上がるかをAIが分析・推定する。

 アドバイススマートフォンスマホ)に個別に「午前中にデスクワークをしましょう」などと配信する。日立は職場での行動改善が業務効率化につながるかどうか検証する。社員の行動データは本人以外閲覧できないようプライバシーに配慮したという。