藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

たった一瞬のジンセイ。

GIGAZINEより。マークトゥエインのいい話。
特にここ200年。
人は技術と科学で恐ろしく進歩している、と思っていたが「中身の変化」はまだまだこれかららしい。

最近の研究で、ミレニアル世代に「あなたの人生のゴールは何か?」と聞いたところ、80%以上が「リッチになること」と答えたとのこと。

さらに。

また「有名になること」と答えた人は50%以上。

貧しかった時代とあまり変わり映えしなくないか。
「衣食足りて」とはよく言ったものだ。
古人はなかなかに分かっていたらしい。
それにしても。

1.孤独は人を殺す。
2.少なくても、質の良い人間関係を保つ。
3.信頼する人がいる人は、80代になっても記憶力を持つことができる。

そして作家の名言に戻る。(それにしても作家の残す金言というのは、同じテキスト文字なのにどうにも味があるものだ。)

マーク・トウェーン曰く。
「人生は短く、他人と言い争い、謝罪し、胸にわだかまりを抱え、最後の審判を待つような時間はない。
人生にあるのは人を愛する時間だけだ。
たった一瞬の人生は、そのためだけにある。」

たった一瞬の人生だ。

「80歳の時に健康であるかどうかは50代の時の人間関係で決まる」など幸福な人生を送るための重要な3つの教訓まとめ

by Stuart Richards
「毎晩少なくとも6時間の睡眠をとる」「毎晩その日に起こった幸せな出来事3つを書き留める」「他人のためにお金を使う」など、幸せになるためによいとされることは多々ありますが、「最終的に人が幸せになるには何が重要なのか」を調べるには長期的な観測が必要です。この点、ハーバード大学は1938年から75年にわたって幸福に関する研究を続けており、研究の第4代目リーダーであるロバート・ウォルディンガーさんが、研究から明らかになった「幸福になるための重要な3つの教訓」をTEDで語っています。

What Makes a Good Life? Lessons from the Longest Study on Happiness | Robert Waldinger | TED Talks - YouTube

「人が健康で幸せな人生を送るためには何が重要なのでしょうか。未来の幸福な自分のために投資するとしたら、あなたは一体何に時間を割くでしょうか」と語り始めるロバート・ウォルディンガーさん。

最近の研究で、ミレニアル世代に「あなたの人生のゴールは何か?」と聞いたところ、80%以上が「リッチになること」と答えたとのこと。

また「有名になること」と答えた人は50%以上。

私たちはしばしば「一生懸命働くように」「物事を達成すべき」と言われるため、これらの言葉によって、幸せな人生は何かを達成したりしゃかりきに働いたりしなければ実現できないことのように思ってしまいます。

人は人生の全てのことを覚えておくことができないため、通常、「何が人を幸せにしたのか」を調査することは困難です。しかし、人生で何が起こったのかを、少年時代から壮年期まで、全て記録することができたのなら、「何が最終的に人を幸せにするのか」ということが分かるはず。

それがハーバード大学が75年にわたって行っている研究です。

1938年に始まったこの研究では、724人の男性に対して2年ごとに「人生で何が起こっているのか」を聞き取り調査しています。

通常、研究者が研究から抜けたり、資金がなくなったり、研究者が死んだりして、このような長期間にわたって研究を行うことはできません。しかし、幸運と、数世代にわたる研究者たちの根気によって、この研究は生き残りました。

研究が始まった時の被験者724人のうち、現在生きているのは60人。すべての人が現在も研究への協力を継続しており、みんなもうすぐ90歳になります。

そして今新たに、2000人以上いる彼らの子孫たちを対象とした研究も始まっています。ロバートさんはこの壮大な研究の4代目のリーダーとのこと。

この研究は2つのグループを対象として行われました。1つ目のグループはハーバード大学の卒業生。多くは第二次世界大戦に出征し、生きて帰ってきた人々です。そして、もう1つのグループはボストンの貧民街にいた少年たち。1930年代のボストンは非常に貧しく、人生において不利な状況にいたため、被験者として選ばれました。

研究が始まった時、少年たちには面談や健康診断が行われ、研究者らは少年の両親とも話したとのこと。そして少年たちは成長し、工場労働者、弁護士、医者、れんが職人などとして生計を立てることになります。大きな成功を手にする人もいれば、転落していく人もおり、中にはアメリカ大統領になった人もいたそうです

被験者に対する聞き取り調査は2年ごとに行われました。研究者らが質問表を被験者に送る旨を連絡すると、ブルックリンの被験者たちは「どうして面白くもない私の人生を調べ続けるのだ?」と質問したそうですが、ハーバード大学の卒業生は誰もその質問をしなかったというのも面白いところ。

研究では、ただ質問表を送るのではなく実際に被験者の家を訪れて面談したり、子どもや奥さんと話したり、医療記録を調べたり、血液検査や脳スキャンをしたりと、さまざまな調査が行われました。

そして75年の研究の末に研究者らが導き出したのは「よい人間関係は人を健康にし、幸福にもする」ということ。

さらに人間関係について言うと、3つの教訓があります。1つ目は「社会的なつながりは我々にとって重要で、孤独は人を殺す」ということ。家族や友人など人とのつながりが多い人は、つながりが少ない人よりも幸福を感じやすく、健康的で長生きしたそうです。

そして「孤独は人にとって毒である」ということも判明。自分の意志に反して孤独である人は幸福を感じにくく、健康面においても比較的早い中年期から問題を抱え、脳機能も低下しやすく短命である可能性が高くなります。そして残念なことに、現在、5人に1人のアメリカ人が孤独を感じていると言われています。

2つ目の教訓は「友人の数や関係の有無でなく、関係の『質』が大切」ということ。

結婚したとしてもケンカばかりだと人は健康を損ないます。争いの多い結婚生活は、場合によっては離婚よりも深刻な健康被害を与えることも。しかし、一方で、よい人間関係は人の健康を守ってくれることも分かっています。

人にとって最も重要なのは50代の時の人間関係で、この時の人間関係に満足している人は80代になった時に健康であるとのこと。50代の時のコレステロールの値で80代の時の健康状態を測ることはできませんが、人間関係の満足度では予測できるというわけです。よい人間関係は人を苦境から救うのです。

また、よい関係を築けている男女のパートナーは、肉体に痛みを感じる80代であっても幸せを感じますが、一方で幸せな関係を築けなかった人は、より肉体的な痛みを感じやすいとのこと。

3つ目の教訓は、「よい関係は人の体を守るだけではなく、脳をも守ってくれる」ということ。

親密な関係を持っている人、信頼する人がいる人は、80代になっても記憶力を持つことができますが、信頼する人がいない人は記憶力の低下が早期に起こります。もちろん、人間関係は「常に良好」というわけにはいかず、ケンカすることの多い80代のカップルもいます。しかし、相手を信頼していれば、ケンカをしていても記憶力が落ちることはないそうです。

「親密な人間関係は健康や幸福をもたらす」という結論は、驚くべき結果ではなく、古くから言われてきたことです。では、人はなぜこの事実を忘れてしまうのでしょうか。それは、人が手っ取り早い解決策を好むからです。「人間関係」というのは複雑なものです。セクシーでも魅惑的でもないし、人生が続く限り、終わりはありません。

75年にわたる研究の中で、最も幸福だったうちの1人は、仕事仲間を遊び友だちに変えてしまえる人でした。

ミレニアル世代を対象とした研究にあるように、いい人生を送るために名声やお金が重要であると考えている人は少なくありません。しかし、75年かけて何度も何度も証明されてきたのは、「自分は幸せだ」と感じる人は、家族や友人、コミュニティーなどと関係を持ってきた人だということです。

トム・ソーヤーの冒険の作者であるマーク・トウェインは「人生は短く、他人と言い争い、謝罪し、胸にわだかまりを抱え、最後の審判を待つような時間はない。人生にあるのは人を愛する時間だけだ。たった一瞬の人生は、そのためだけにある」という言葉を残しています。家族など、人は関係が近くなりすぎると問題を抱えがちですが、50代、あるいは80代の時にどのような人間関係を持っていたいか、今一度考える必要がありそうです。