藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

仮想が現実に。

*[ウェブ進化論]仮想通貨の行方。
少し投機熱が落ち着いた感じの仮想通貨だけれど、相変わらず取引は無くならない。
誰に聞いても「根拠」の説明がわかりにくい仮想通貨は、実は「リアルマネーの退避場所」なのではないだろうか。
今の日本円とか、明らかに価値が希薄化していると思われるが、だからと言ってドルにもユーロにも元にもレアルにも全然安心感はない。
仮想通貨はそんな閉塞感から「各国の通貨政策」に影響されない存在が求められていたのではないかと思う。
けれど仮想は仮想。
そこにも(自分たちが理解できる)根拠はなかった。
だからいっそ今こそ「金本位の通貨」を作り直したら、世界中の信任が得られると思うのは自分だけだろうか。
いろんな学者や金融機関が、いろんな理屈を編み出し、またそれを国の政府が承認し。
そんな「いろんな人たちの思惑が混ざり合った各国の通貨」ではないものを。
自分は「素朴に金やプラチナに根拠を持つ価値の尺度」がもう一度再登場するのではないかと思っている。
 
「バーチャルに翔んだ世界」は、いつか現実との接点を探すのではないだろうか。
 
[FT・Lex]デジタル決済のリップルJPモルガンは脅威
2019年4月4日 3:34
仮想通貨の中核技術であるブロックチェーン(分散型台帳)を使った決済会社、リップルは、アウトサイダーであり、インサイダーでもある「ハイブリッド」だ。サンフランシスコに本社があるリップルは、堅苦しく古めかしい銀行業と、派手な仮想通貨の世界を結び付けようとしている。スペインのサンタンデールや英バークレイズなどの大手銀行との提携によって、社会的信用が得られる。リップルのデジタル通貨XRPは、価値が3ドルから約30セントに下落したにもかかわらず、仮想通貨の愛好家の間で評判がいい。
リップルの仮想通貨は価値が下がったものの、利用者の評価は高い=ロイター
リップルのファンは、やや反発したビットコインの投資家のように、必死になってXRP上昇への期待にしがみつかなくてもいいことを期待している。XRPは、リップルの決済システムの潤滑油という正当な機能を果たすことが本来の役割だ。
ずっとくすぶっている疑問は、果たしてXRPが必要なのかどうかだ。もし必要でなければ、米仮想通貨交換会社のコインベースが推計している140億ドルという市場価値は、特に世界の銀行間決済システムを運営する国際銀行間通信協会(SWIFT、本部・ベルギー)の2017年の収入が10億ドル未満と報道されたことを考えれば、高すぎるようにみえる。

大手銀の方が優位か

リップルの現状は本末転倒だ。同社は、XRPの市場価値を正当化するビジネスモデルが存在することを証明しなければならない。
XRPは実用化に先立って、投資が行われている。リップルは新しい「Xラピッド」がそれを変えることを期待している。国境を超える決済でXRPを普通の通貨間の懸け橋として使うサービスだ。リップルは、これによって流動性が拡大し、取引時間を数日から数秒に短縮できると言う。そうなれば為替リスクが減るはずだ。
大手銀行はリップルの「Xカレント」の方を好んでいるようだ。これはXRPを必要とせず、迅速に決済を終了させることができる。
JPモルガン・チェースによる同じ分野への参入は、リップルにとって問題だ。かつて仮想通貨は詐欺だと批判したジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、独自のデジタル通貨「JPMコイン」を立ち上げた。JPMコインは閉鎖されたネットワークの中で取引され、ドルに連動している。
一部のライバルは警戒するかもしれないが、JPモルガンはJPMコインの利用を拡大する力を持っている。リップルは最初からデジタルの企業であり、ウォール街の大手銀行の方が決済に使われる正当なデジタル通貨では優位性があるかもしれない。
(2019年4月3日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/
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