藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

確実なことから考える。

*[ウェブ進化論]動かないことから想像する。
日経より。
これほど情報が増えてくると、どこまでが自分の考えなのか、どこからが単なる伝聞なのかを見失うことも多い。
例えばこれから円安になるかドル高になるかは予想しにくいし、「そのために色々と情報を集めて考える」こともあまり進歩的ではないことに気づいた。(そう思うとエコノミストという職業には悲哀を感じる)
2025年に日本人の四人に一人は75歳以上になる、とか。
2050年までにアフリカの人口は約25億人に増え、世界の4人に1人がアフリカ人になると予想されている、とか。
こうした統計は大規模な事変がない限り、あまり外れないだろう。
特にケニアは「JCAキャッシュレス指数2019」で世界1位になったほどだ。ケニアでは銀行口座を持つ人も少ないが、エムペサという電子マネーが普及し、モバイル決済が主流になっている。
今二十歳の人が50歳になる頃の世界はどうなっているか。
日本は高齢化がピークのようだが、その先はどうなるだろうか。
これから働く人にはそんな好奇心を持って仕事を選んでもらいたいと思う。
 
アフリカで成長を目指す
 
 
アフリカのスタートアップ出資に特化した2号ファンドの組成をして、多くの反響があった。今回は「なぜアフリカなのか」という問いの答えとともに、アフリカについて書きたい。

 
1974年生まれ、関西大学卒。大手医療機器メーカーを経て2000年アクシブドットコム(現VOYAGE GROUP)入社。08年にIT起業家の育成支援をするサムライインキュベートを創業。
まずは人口の伸長率だ。2050年までにアフリカの人口は約25億人に増え、世界の4人に1人がアフリカ人になると予想されている。そして平均年齢が若く、17年時点でアフリカ大陸の約半数の人口は18歳未満とされる。平均年齢も20歳前後だ。さらに平均寿命は15年間で約10歳延びた。これらをみるだけでも、大きな商機が感じられる。
 
次に注目すべきなのはスタートアップへの投資額だ。18年のアフリカスタートアップ投資は約780億円だった。これは弊社が日本で投資を始めた09年や、7年前の東南アジアの金額に近い。その後で数倍になっている状況をみてもアフリカの将来に期待できる。
 
携帯電話の普及率も重要だ。18年の所持率は約4割にあたる4億5000万人に達する。そしてキャッシュレス化は先進国よりも進んでいる。
 
特にケニアは「JCAキャッシュレス指数2019」で世界1位になったほどだ。ケニアでは銀行口座を持つ人も少ないが、エムペサという電子マネーが普及し、モバイル決済が主流になっている。
 
これらの状況は、日本で持たれているアフリカのイメージとは正反対のものだろう。自然豊かな土地に野生動物がいてインターネット環境などなく、病気やスラムなど危険なエリアだという先入観だ。
 
もちろんそういうエリアがないわけではないが、そればかりではないと伝えておきたい。
 
また、ITを駆使した事業に絞って投資・成長支援をしている弊社としては、スタートアップのポテンシャルとITを生かせるこんな環境があることも重要だと考えている。
 
最後の理由として挙げるのは、私自身が人生をかけて成し遂げたいことである「新興国の雇用創出」を加速させ、アフリカの様々な国を豊かにしたいからだ。日本のように戦争があった国でも、ビジネスを通じて国内総生産GDP)3位の先進国になった。その経験を日本は持っている。今の日本をつくってきた日本の大企業と世界各国のスタートアップの力を掛け合わせれば、豊かな国を増やしていけると考えている。
 
これらの状況を認識してアフリカに進出している日本の企業や投資家はまだ少ない。だが、世界の名だたるプレーヤー達はこういったチャンスを見逃さず、すでにそれぞれの視点で進出して活動を続けている。
 
世界全体がどんどんグローバル化している今、皆さんきっと次なる一手を考えていることだろう。ぜひその一手のタイミングを逃さずにチャンスをつかみ、幸福にあふれる未来をつくっていってほしい。