*[ウェブ進化論]実は自分だからやれること。
日経より。
オリックスが「自動車の金融オフィス」を推進しているという。
被災地などを想定して「移動する銀行」を目的にしているらしい。
いかにも「デジタルとアナログの時代」の移行期の産物で、実に実務的だと思うがさて10年後はどうなっているだろうか。
今や銀行の窓口機能とか、そもそも融資とか預金とかの意味合いについて見直しが始まっている。
"face to face"でなければやれないことについて、銀行を問わず大企業は考える時期に来ていると思う。
そういえば「チャットボットに頼める仕事」は加速度的に増えている。
知らない人は、一度携帯キャリアやメガバンクのサポートに電話をしてみることをお勧めする。
すでに、想像以上に自分たちの仕事は自動化できている。
機械に取って代わられる恐怖よりも、自分だからできることを考えたい。
そして自分の日常を見てみれば、案外自分オリジナルな仕事ってあるのではないだろうか。
「移動金融車」はATM、窓口機能、待合ソファを備える
オリックス自動車が改造車を新たなビジネスの柱として育てる。ATMや窓口など銀行機能を搭載した移動車を、地方の金融機関に提案している。金融機関のない山間部、過疎地域などに出向き、災害時に非常用電源の供給などにも役立つ。車内に作業スペースを設けた移動オフィスのレンタルも展開している。働き方改革などのニーズをとらえ、新たな需要を掘り起こす。
銀行機能を持つトラック「移動金融車」は、3トントラックをベースに荷台スペースを改造した。
銀行として利用できるように、スイッチ操作で室内空間を広げることができる。室内には窓口やATM、エアコン、ファクス、待合ソファなどがある。「一通り機能が備わっており、通常の金融サービスを提供できる」(オリックス自動車)という。1台あたりの価格は5千万円程度。
新店舗をわざわざ設ける必要がないうえ、利用状況に応じて担当者とともに派遣できる。スケジュールを決めて巡回することで、1台で複数エリアをカバーできる機動力が強みだ。
発電機や蓄電池を備えており、災害時には非常用電源としても利用できる。スマートフォン2千台分の充電が可能だという。19年末時点で100以上の金融機関が約130台の移動金融車を導入するなど、店舗を構えない身軽さなどが好評だ。過疎地、災害用を想定して機能を充実させて受注活動を積極化する。
移動型オフィスのレンタルサービスにも力を入れる。日産自動車のバン「NV200」を改造。後部スペースに椅子やテーブルを設置。蓄電池を搭載し、エンジンを停止していてもエアコンを使える。
パソコン、スマートフォンもバッテリー切れを心配せず使える。蓄電池は走行時に充電でき、コンセントから給電もできる。フル充電にかかる時間は8~10時間程度。
全国約60の貸し出し拠点でレンタルし、利用料金は24時間で1万9千円(税別)。1週間、月単位といったプランも用意する。工事や建設現場などで、その場で日報などの書類作成の作業を行えると好評だという。
事務所や会社に帰らずに出先で作業ができるため、残業時間の削減や効率化を進める働き方改革で需要が高まっている。現在、全国で200台超が稼働しているが、ほとんどの車が利用されている状況と好調だ。「個人向けのレンタルも視野に入れる」(同社)。将来的には移動するシェアオフィスのような活用方法も見込む。
(企業報道部 為広剛)