藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ずーっと"初めての道"の上。

シン・ゴジラを見ていて思ったが(ゴジラが核問題の象徴だったと今頃知った)、

結局人類は、恐らく「鉄器の発明」以来、技術をずーっとこれまで進化させてきた。
けれどその"正しい使い方"に「ストレートに到達」したことは一度もない。
つまり必ず失敗している。
しかもかなりの大失敗を。

刃物を使って、
銃を使って、
飛行機や船を使って、
火薬を使って、
原子力を使って、大体が大失敗だ。

かなり手痛い目にあってから、ようやく「使い方を規制しよう」となる。

自動車を経済的に分析すれば「人類に有用な道具だ」となるのかもしれないが、毎年何万人も犠牲者が出ているのも事実である。

車の自動運転は、今や先進国の必須テーマの様相だが「物流効率のため」なのか「安全のため」なのか「その先のさらなる応用技術のため」なのかは混沌としている。

専門家に聞くと「次の戦争」からは無人の武器同士が主役になっていく、との説だったが今の自動運転技術もまたしても「大失敗を乗り越えて」行かねばならない宿命なのだろうか。
もうちょっとそこが利口になればなぁと思う。

自動運転技術でG7協調 日欧と米、安全基準巡り溝

2016/9/25

 主要7カ国(G7)は24日、長野県軽井沢町で開いた交通相会合で「産学官が連携して自動運転技術の安全かつ効率的な実用化に取り組む」とする共同宣言をまとめた。自動運転車へのサイバー攻撃を防ぐ指針をつくることでも合意した。ただ車両の安全基準の考え方を巡っては日本・欧州と米国でなお溝がある。

 交通相会合は昨年に続き2回目。議長国の日本は自動運転への対応を主要テーマとした。

 共同宣言には「自動運転技術の早期実用化について相互に協力し、リーダーシップを発揮していく」と明記した。

 さらに国連が進めるサイバー対策の指針をG7が支持することで一致した。自動運転車はネットとつながったIT(情報技術)の塊。ハッカーに乗っ取られるリスクがあるとの指摘がある。

 運転手の不注意による事故をいかに防ぐかなどの自動運転の課題について、G7で作業部会を設けて検討を深めることでも合意した。会合の合間には各国の閣僚がトヨタ自動車など日本製の自動運転車や燃料電池車に試乗するひと幕もあった。

 石井啓一国土交通相は会合後の記者会見で「各地域でバラバラになりがちな規制の枠組みについて1つの方向に向けて努力を強化するという理解が得られた」と強調した。ただ肝心の安全規制の擦り合わせが思惑通りに進むかは不透明だ。

 現時点で足並みはそろっていない。自動運転は人間の関与度合いに応じレベル1〜4に分類するのが一般的。日欧は国連のもとで高速道路の車線変更など「レベル2」に対応するルールづくりを進めている。これに対し米国はドライバーが関与しない「レベル4」と呼ばれる完全自動運転を見据えた独自の指針を19日に発表した。

 日本の主要自動車メーカーには完全自動運転にいまだ慎重な見方がある。これに対し米国では、グーグルやテスラモーターズなどの新興勢力が自動運転車の開発をリードしており、イノベーション(革新)を妨げるべきではないという意見が強い。自動車大手でも米フォード・モーターが2021年までに「レベル4」量産をめざすと表明した。こうした姿勢の違いが日欧と米国の温度差につながっているようだ。

 ただ米国がルールづくりで先行しているとも言い切れない。「レベル2」に相当するテスラ車の死亡事故もあり「指針を出して当局がメーカーからデータを集められるようにした」(関係者)段階だ。州ごとに規制が異なるという課題もある。

 日欧がルールづくりで歩調を合わせているのは安全認証の仕組みが似ている点が大きい。18年をめどに導入する車両の相互認証制度では、1つの当局が安全と認めれば他国で試験が不要になる。米国、カナダ、中国はこの枠組みには入らず、各国の規制の調和にとどめるべきだとの立場だ。

 日本の自動車各社は販売台数の8割を海外が占める。グローバルなルールづくりを主導できないと開発や販売に影響が出る可能性もある。ルールづくりを含めた官民連携の重要性が増している。