- 作者: 岡本浩一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2002/10
- メディア: 新書
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著者の岡本浩一氏は独力で(母国語なみの)英語力を身につけた。
が英語圏に滞在したのは20ヶ月のみ。
インターネットはたまに英語圏の情報に触れると(普段の日本語界と違い)その情報量の多さに驚く。
語学の上達の要諦は「動機と継続」あるのみ、と思うが「何のために勉強するの?」と動機で躓くことが多いようだ。
自分の場合は「動機」は消すことにした。
いちいち探すから見つからないのだ、と決めてかかる。
絶対に必要なのだ。
継続あるのみ、とも思うが示唆的なポイントだけレビュー用に上げておきたい。
(逆には、英語圏の恋人がいる、とか動機を継続できれば必ずマスターできるのでそういうやり方もよし)
上級者の特徴
・読み書きと会話に差がない
・会話が「文法的」に正しい
・自制が正確である
・文法に詳しい
・自分なりの文法感を持つ(自+前置詞=他動詞相当など)
・前置詞が正確
・前置詞のニュアンスを心得ている
・仮定法と分詞構文が正確に使える
・語彙が多い(目標15,000か)
・語彙の転換ができる
・生の知識を英語で持つ
・スペルの推測がうまい
・スペルを表意文字的に見る
・スペルの一部から意味の推測が上手
・「リエゾン(音の連結)」を正しく分解できる
・英語のカラオケが歌える
・小声で話せる
・早口でも話せる
・口唇が読める
・(話し相手の)カクテルパーティ効果がある(騒音の中でも聞き取る力のこと)
・関連する語の情報検索が速い
・リズムが分かる
・英語to英語で理解できる
・長い会話ができる
・ながら、で英会話ができる
・文章の持つ個性に鋭敏
環境づくりについて。ムリしないこと。
語学など「継続」が大前提の習い事は、当たり前だが続かないと上達しない。
が続ければ必ず上達だ。
ので、「環境を作る」ことも重要と思う。
通勤時間の長い人、短い人
朝方の人、宵っ張りの人、
外回りの営業マン、
ドライバー、
オフィスワーカ、
自営業者
それぞれの生活スタイルにもっとも馴染む方法を探す。
外回りのドライバーに、毎日机に向かった穴埋めドリルを課すと、イヤにもなるだろう。
細切れ時間もバカにならぬ。
ふろトイレ、電車にご飯、アルコール。
一人の時間は全部点検してみる。
具体的な勉強法について
いろいろ上がっているが、自分の体感では、音読に勝るものなし、と思う。
一つだけ上げるなら「音読とシャドウィング」だ。
・600-800題の短文集暗記(これは効く。音読!)
・前置詞の穴埋め問題ドリル(400題程度)
・まず4,000語の暗記(40/日×100日で)
・スペルは睨(にら)んで覚えるのがベスト
・アクセントを正しく
・パラグラフを音読する(感情移入する)
・日に一度、暗誦
・10分のニュースのヒアリングに挑戦
・パラグラフ(各段落)の最初だけを飛ばし読みして意味の把握
自分の英語の師匠曰く、
「同時通訳者だって、日々ニュースなどを聞いて地道に練習している。上級者ほど努力している現実を知るべし」
記憶のトピック
記憶の種類は三つあり、
・長期記憶(固定化して忘れないもの)
・ワーキングメモリ(当面は忘れないもの。作働記憶)
・短期記憶(アイコニックメモリと呼ぶ)
特に短期記憶は7チャンク(数字なら七桁)、時間なら1-2秒しか容量がない、というのは知らなかった。
なるほど、と感心。