藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

生粋のパリジャン。


ジャン・イヴ・ティボーデ。
フランス、リヨン生まれ。
十二歳でパリ音楽院に入学。


2001年、シュヴァリエ勲章を受ける。
現在46歳。


ドビッシー 前奏曲集第二番
シューマン アラベスク作品18
チェルカスキ プレリュード パテティー

やさしく、表情豊かな演奏スタイル。


印象的だったのはアンコール。
ショパン ノクターン変ホ長調作品9-2。

有名なノクターンだが、今まで聞いた中で一番華やかだった。
ティボーデの弾く姿も、何やらおどるような。


そしてもう一曲、最後は全曲録音もしているサティ。
ジムノペディ 第一番


会場の空気はジャンの色に染まり、終了。

またその「立ち姿」に驚く。
これがパリジャンか。


映画俳優のように立ち、
にこやかに笑顔。

ピアノ片手に胸に手を当てて一礼する様子は、「貴公子」という言葉を自然に連想させた。


現在もっとも優雅なピアニストではないか、と思う。


(一部試聴可)
ジャン=イヴ・ティボーデ | Jean-Yves Thibaudet - UNIVERSAL MUSIC JAPAN
※なんとwikipediaで見てみたら、ティボーデは同性愛者でカミングアウトしたという。
後から知ったが、あの独特のセンスは単なる男を超えているのかもしれぬ。