藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

漂流読書


以前レバレッジ・リーディングという本を読んだが、それにも触れられていた。
よく書き下ろし書などに編集者への謝辞が書かれてあるが、さもありなん。


良い、論旨の通った、力強い、それでいて分かりやすい、面白い。
そんな本にしようと思えば思うほど、著者の情熱と編集者の補助作業は膨大なものだろうと察する。
梅田望夫さんの「ウェブ進化論」などはその傑出した作品の最たるものだろう、とも思う。
作品の端正さ、というか見た目のムダのなさというか美しさすら漂う。
(それにしても、よくあの時期(2006)に「ウェブ進化論」などというバイブル的な名前の本を出し、それがベストセラーになったものだと今さらながらに思う。後世、10年とか50年後から見ればこの本が一つの指標になるのでは、と密かに思っている。)
加筆。梅田さんからのチェックは未だに24時間以内に入る。まだ、梅田氏の進化は続いているのだ。ここら辺りが非凡。


その意味でここら辺りのダブログあたりとは、同じテキスト文書でありながら相当別物である。


それはともかく。
これは、と思う本に出会うこと。
この意味では、乱読、積ん読、止むを得ぬ、と。
その代わり、「この一冊」に出会うために乱読するのだ、という意識でいろいろつまみ食いしたい。
よんで、犬耳に追って、線引いて、post-itして、書き出して。
そんなふうに「しがみ」尽くす味わいのある一冊に出会うために。


多読で何も心に残らぬよりも、「ウマの合う一冊」に出会って徹底的につき合う。
自分はそんな性分のようで、年に何冊かそんな本に出会う。
というか最近になってそう思うのだそんな本に「年に数冊」出会うための漂流読書なのだと。


まあ、だから小説などには全然手が回らないわけだ。