藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

当たるメディアとそれ以外。


米アマゾンが年間6500円ぽっきりで映画5000本を見放題にするという。
ブルーレイディスクの開発が取り沙汰された二年ほど前に聞いた、あるIT専門家の先輩の予言を思い出した。

「メディア(記録媒体のこと)には当たり外れがある。当たり、はアナログレコード、カセットテープ、CD、DVD。それ以外のレーザーディスクとかブルーレイとかは恐らく「ハズレ」だ。データ保存もフロッピーの後からごちゃごちゃあったがすぐにCDにまで飛んだ。今はHDDの時代の最中である。」と。

メディアの寿命。


なるほど、思いつくだけでもデジタルカセット、とかレーザーディスクとか、MOとか、「数年単位」ではスタンダードと思われたものが、そのままスウッと消えてゆくことは珍しくない。
今全盛のミニHDDとかUSBメモリーなどは、かなりスタンダードだがどうだろうか。


再び先輩に訊く。

「次はどんなメディアが主流でしょうか?」
「アホ。もうメディアは要らぬ。」
「え?」
「すべて"ダウンロードの時代"になるだろう」

そうか。
今持っている携帯メモリーさえ必要なくなるほど皆がネットに繋がれば、手元には「再生装置のみ」でよくなるわけである。
究極のシン・クライアント。
本格的な「紙媒体の乗っ取り」とか「ラジオテレビ衰退」などの大きな変化はこれからなのかもしれない。
さて。先輩の予言は当たるだろうか。

アマゾン、年6500円で映画ネット配信 米有料会員向け
シリコンバレー=奥平和行】インターネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムは22日、年間79ドル(約6500円)の定額制で5000本超の映画やテレビ番組が見放題になるネット配信サービスを米国で始めたと発表した。米国では動画の有料配信を巡る競争が激しくなっており、アマゾンも主力のネット小売りで築いた顧客基盤を生かして事業を拡大する。

 新サービスは同社の有料会員サービス「アマゾンプライム」に加入する利用者を対象に開始した。アマゾンプライムは79ドルの年会費を払うと購入額に関係なく買った商品の送料が無料になるサービス。既に会費を払っている利用者は追加の支払いなしで動画を視聴できるようになる。

 動画はストリーミング方式で配信し、パソコンやネット接続できるテレビなどを通じて視聴する仕組み。アマゾンは既に9万本以上の映画やテレビ番組をレンタル方式などでネット配信している。新たにアマゾンプライムの会員向け配信を手掛けることで、配信サービスの認知度を高めてレンタルなどの売上高を拡大する狙いがありそうだ。

 米国ではアップルなどのIT(情報技術)大手、DVDレンタルのネットフリックス、メディア大手が共同出資するHulu(フル)などが動画の有料配信サービスで競っている。22日には放送大手のCBSがネットフリックスと番組配信で合意するなど、メディアと配信企業の合従連衡も盛んになっている。