藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

迷走。

ここ最近、目にせぬ日はない新聞の見出しは、菅首相の退陣について。
不信任案否決、からもう日にちが経つけれど、事態は一向にはっきりしない。
そんな状態を見ていて思う。

例えば、「日常に発生する問題とその解決の法則」に似ているな、と。

国会とか、内閣とか、ああいう「大舞台」では、多くの人が一堂に会し、しかも記者会見のような「オフィシャル」ではなく"腹を割って話す"ということは少ない。
大臣とか官房とか、多くの要人が"代わる代わる"報道や各地での講演など"ばらばら"に登場し、ポツリポツリと「点」のように発言をする。

総理はいち早く辞めるべきだ。とか
あの人が辞めるはずはない。とか
あれではペテン師だ。とか
大連立はあり得る。とか
原発はもうない。とか
全ての被害は補償される。とか

結局どのような話し合いや調整が行われているのか、一般人にはさっぱり分からない。
けれど「こういうこと」はリアルの日常でも頻繁に起こるのである。

解決のツボ。

よく、電子メールで営業したり、
商売相手方との交渉をしたり、
またチームメイト同士の調整をしたりして、
「上手くコミュニケーションできない状態」に陥る人がいる。


自分もご多分に洩れず、で少しでもデリケートな問題については必ず電話が対面して話すようにしている。
隣の同僚と電子メールでケンカしている姿は滑稽ですらあるが、"参加するスタッフ数の増加に比例して、調整の難しさは増してゆく"ものだと思う。
そんな時に重要なのは「決断と調整」いや「決断と妥協」のポイントを探ることかな、と思うのである。

今手掛けているプロジェクトを"中止"するのも"決行"するのも"どちらにもリスクがある"というのはごく普通のことである。

そんな時に「いたずらに踏み進み、傷口を広げる」という場合と、
「決断を鈍らせ、チャンスを逃す」という場合と、
「勝負時を誤り、花開かない」場合なんかがある。

そんな時に重要なのは「現場」とか「お金」とか「人材」とか「マーケティング」とか、要所要所を司るキーマンたちを一堂にそろえ、一気に調整と決断をすることが必要になる。

この"解決の瞬間"において「個別の相対で面談」とか「末端のスタッフまで全員が参加しての意見交換」とか「目的違いの飲み会」、あるいは「キーマンを欠く会合」などを繰り返していては、いつまで経っても結論に至らない。
つまりあの時の決断に悔いなし、と「後から思えるような結果」には到達しないことが多いと思う。


辞任ありき、でもなく
続投ありき、でもなく
予算ありき、でもなく
法案ありき、でもなく
大連立ありき、でもなく
今必要なのは「戦略と実行」である。

組織は戦略に従う。

具体的な日本の戦略を示せねば、今の迷走は終わらない。
次期政権には期待できるだろうか。


首相の退陣時期明確化、岡田氏ら辞任と引き換えに説得へ
民主党執行部は、退陣表明した菅直人首相に近く具体的な辞任時期を明らかにさせるため、岡田克也幹事長、仙谷由人代表代行、玄葉光一郎政調会長らが自らの辞任と引き換えに説得する調整に入った。赤字国債の発行を可能にする特例公債法案などについて野党の協力を得て成立させるには、首相の辞任時期の表明は不可欠と判断した。

 岡田氏らは19日、首相と会談する予定。具体的な辞任時期を明示するよう求めるとみられる。

 党執行部の一人は、首相が早期に辞任しなければ自ら辞任する可能性をすでに周辺に伝えた。岡田氏も最近、記者団に「辞めるべき時期が来ても辞めない時は、辞めてくださいと申し上げるのが仕事」と語るなど、辞任時期を明示するよう首相の説得を続けている。民主党参院幹部の一人も17日、「首相から『あれもやりたい、これもやりたい』と言われたら、『この程度にして下さい』と言う」と明言。退陣時期を明言するよう首相に求める考えを鮮明にした。