藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

繰り返す混乱。

都内某所。
大手IT会社巨大本社のふもと。
「あれ、予定以上だったらしいよ」
「Aさん、行ったんスか?」
「俺はもうぎりぎりだからさ。Bが行くって聞いた?」
「え?Bも?!」

こうしたリアルな話が喫茶店が交わされるくらい、今年の夏は社員の退職推奨が目立った。
先日、韓国帰りの知り合いから「韓国は日本の何倍も失業者が多い」と聞いたが、追加で補足のメールが届き、「失礼しました。韓国で多いのは失業者ではなく『非正規雇用者』でしたという。
何でも就業者の半分くらいは正規雇用ではなく、大学の新卒も半分くらいは就職先がないという。
日本よりもよほどひどいな、と思ったが、というよりは雇用というものについての捉え方が質的に変化してきているのではないだろうか。

正規と非正規、という分類をし、正規社員は終身に雇用し、非正規社員は随時契約を見直して変動費化し、調整する。

というこれまでの大企業スタイルがいずれ過去のものとなり、全員が「非正規化」する。
つまり全員が自らの望む条件で個人事業主のようになり、その代わりに現在問題になっているような「雇う側の一方的な都合や条件」ではなく、対等に近い話し合いから仕事を決めてゆくようなスタイルへと移行するような気がするのだ。

思えば、ギャンブル的に人員を採用して抱え、高給を払いながらも苦境に立てば、賃金を割り増ししてでも辞めてもらう。という制度はどこかおかしな気もするのである。

市場で競争する一般企業に終身雇用という概念を持ち込み、それが巨大化するからこうなった。
企業活動は、大きくても数百人までの集団で経営をコントロールするのが良いのではないだろうか。

NEC早期退職、2400人が応募 予定、大幅に上回る


 NECは28日、7月に募った早期希望退職制度に国内の正社員2393人が応募したと発表した。子会社のNECトーキンが行った人員削減も含めると退職者は2600人超となり、2千人を予定していたリストラ計画を大きく上回った。NECはリストラ費用405億円を2012年3月期決算で損失計上していたが、退職者の増加に伴って新たに29億円の損失が発生するという。