藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

一極集中の流れの中で。

東名阪、の三大都市圏でも東京への転入人口が加速し、「名阪」は転出超過だという総務省の統計。
東京圏には昨年だけで9.6万人の流入があったといい、ますます一極集中の様相である。
さらに東京圏は「18年連続流入超過」とのことで、むしろ首都圏集中が加速しているようである。

全国的にみると転入超は9都府県にとどまっている。一方で転出超は38道府県にのぼる。

最近自分は東京近郊の衛星都市(千葉、埼玉、神奈川)に出向くことが多いのだが、それにしても「どこまで行っても住宅のなくなることがない」という光景に改めて驚かされる。
数年前、EUアメリカの友人たちと東京近郊を案内した時に「一体どこまでオフィスビルとマンションが続いているのか」と彼らがため息を漏らしていたことを思い出した。
ますます機能の集中化が進み、「大都市熱」が加速している様子がうかがえる。

地方都市でも観光や特産品で特色を出すことに成功しているところもあるが、

市町村別では転出超が全国の76.2%を占めた。転入超は東京23区や札幌市、大阪市などが上位に名を連ねる。

「便利な大都市圏」という以外の魅力を、地方都市がいかに打ち出していくか。
ただ実際に都会はゴミゴミしているし、物価も高く決して「住みやすい」とも言えないのは都会暮らしの誰もが感じていることでもある。
いよいよ「ローカルの文化」と「都会の利便」がはっきりと比べられる時代になってきた。
物価も安く、環境の良い「住みやすい地方」のアピールはこれからの注目分野だろうと思う。
そんな将来像を持って、これからの地方の街作りを考えていくべきではないだろうか。

地方のゆったりした喫茶店で飲むコーヒーは、都市部のチェーン店にはない寛ぎを与えてくれるものである。

東京圏への人口集中加速 13年、9万6000人流入
2014/1/30 23:51ニュースソース日本経済新聞 電子版
総務省が30日に発表した住民基本台帳に基づく2013年の人口移動報告によると、東京周辺への人口集中が加速している。東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)は転入超過が前年比2万9315人増の9万6524人。大都市でも名古屋圏(愛知県、岐阜県三重県)や大阪圏(大阪府兵庫県京都府奈良県)は3年ぶりの転出超過となり、東京圏の増加が際立っている。
 東京圏は18年連続の転入超となった。12年末以降の円安や株高を背景とする景気回復の流れが、企業が集まる東京周辺の雇用増につながっているとみられる。
 東京都の転入超は7万172人と全国でも突出しており、次いで神奈川県が1万2356人、埼玉県が1万1554人と続く。東日本大震災による液状化現象などの影響で人口流出が続いた千葉県も、12年の8188人の転出超から2442人の転入超に転じた。
 一方で名古屋圏は、愛知県が7891人の転入超だが、岐阜、三重両県は転出者が上回り、全体では147人の転出超。大阪圏も大阪府が3377人の転入超だが、兵庫県京都府奈良県が減り、全体では6591人の転出超となった。
 全国的にみると転入超は9都府県にとどまっている。一方で転出超は38道府県にのぼる。46年ぶりに転出超となった滋賀に加え、香川、岡山の計3県が前年の転入超から転出超に転じた。
 市町村別では転出超が全国の76.2%を占めた。転入超は東京23区や札幌市、大阪市などが上位に名を連ねる。地方から雇用が多い都市部への人口移動が続き、大阪府吹田市や千葉県船橋市といった都心通勤者らのベッドタウンも目立つ。