藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

まさにこれ!

「正解探し」より「正解作り」
何と素敵な言葉だろうか。

ただこの一言に魅せられた。
何か「探す」という言葉にこれまで何十年も感じてきた違和感の原因が分かったような気がする。

○○を探す。というのは「出来上がっているもの」を探すこと。
作る、のは文字通り創造すること。
たったこれだけのことで天と地ほども違う。

かえすがえす、も素晴らしい。
言葉は言霊であるという。
こういう言葉をちゃんと心の大事な場所に格納しておいて、何か困ったことがある度に思い出したいものである。
それだけで人生の景色が変わるに違いないと思う。

仕事に正解はない、というがこれは何事にも応用できる。
自分探しより自分づくり。
友達探しより友達づくり。
恋人探しより恋人作り。
仕事探しよりも仕事づくり、とか。
アラ探しよりもアラ作り。これは違うか。

何よりも「正解作り」の"作り"という部分に痺れてしまう。
「づくり」という言葉にゾクッとするくらいの前向きさとか積極性とか責任感を感じるのである。
良い言葉に出会ったので。

自分で解決する力磨きたい
「仕事を増やされたのに、残業はするなという上司の指示は矛盾している」。

 若手社員からこんな悩みを聞くことがあります。最近は、自分の勤め先を、異常な過重労働などを強いる「ブラック企業」だと考える若い人も多いようです。

 本当に悪質な会社は、社会をあげて駆逐するべきですが、働く上での矛盾を会社のせいにするだけでは、自分の成長のチャンスを逃す可能性があることも知ってほしいと思います。

 上司と先輩の言うことが違う、自社とお客様の利益が反するなど、困った事態に直面したとき、文句を言うだけでなく、関係者が納得できるよう知恵を出し解決に導く努力をしてください。その経験こそが、仕事の能力を高め成長の糧になります。

 仕事に絶対的な「正解」はありません。勤務中の私用はどこまで許されるか、「飲みニケーション」につきあうべきか、「報告・連絡・相談」はどの程度すべきか……。これらをルール化しても、時の経過や上司の交代など、環境によって考え方は変わります。

 私の会社では、若いころから自分で考えて行動する研修を行っています。仕事が増えても時間が増えないなら、自分なりにやり方を工夫し、効率化するよう考えること。例えば、目的に照らして作業の優先順位を考え、低いものはやめるのです。

 「正解探し」の前に「正解作り」をする。学生時代にもゼミ活動やアルバイトで試してみてはいかがでしょう。(フィールワークス代表)

 (2014年5月27日の読売新聞朝刊に掲載)
前川孝雄 (まえかわ・たかお)
 人材育成会社「フィールワークス」代表。就職情報サイト「リクナビ」編集長などを経て起業。企業の管理職研修や若手社員が現場で育つ仕組み作りを行っている。青山学院大の講師も務め、社会に出て働く意味を教えており、就活を終える4年生向けに入社前の心構えを伝授する。