藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

生涯の仕事について。

(4)仕事は人生の三割(仕事はどうでもいいこと、かも)
仕事が先か、それ以外が先か。
「仕事こそ我が人生」という感覚が自分の中にも少なからずある。
何となく自分の美学みたいになっている。

「たかが仕事」などと思っていては「いい仕事などできるはずがない」という思い込みがある。
たかが仕事、ではなく。
けれど「仕事しかない」でもない。

仕事のための生活ではなく「生活のための仕事じゃないか」という観点をいわゆる「仕事人間」を自認する人は持つ必要を感じた。
つい「仕事ありきの人生」と自己陶酔してしまうけれど、質のいい仕事をするということと、(仕事以外の)生活を大事にすることのバランスを崩してしまうといつの間にか主客転倒してしまう。

今の若い人はそのあたり、割とバランスが取れているような気もするが、自分の世代はまだ「モーレツ時代」の余韻を引きずっているところもあるので価値観のバランスに注意が必要だ。

(5)やりたいことは死ぬまで分からない
よく就職相談など受けてきたけれど、これからはこう答えることにしよう。
納得もできるし、正解なんて全部後付けだ。

むしろ偶然で出会った仕事を「やりたいことに思えるかどうか」が大事なのだ。
なぜなら、世の中の全ての仕事を知って比較検討などできないし、またいいと思った仕事に就けるとも限らないから。

就職とか、結婚とかはそもそも「偶然性の因子」が強いものだ、ということを分かった上で「それら」に対処する覚悟があれば、あまり「今が正解かどうか」という難問と格闘しなくていい。

「世の中はもともと理不尽なことが多いものだ」ということを覚悟しながら、がむしゃらに頑張った方が実はいい結果が待っているよ、というアドバイスは一見無責任なようだが真理だと思う。
いちいち理由づけばかりを考えないのも生きていく知恵である。
(つづく)